御嶽に喰む: 2話 - 集結
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「1畳分の空間に4発分の砲撃」
「最初にして最後の本土決戦」
「[必要に応じて加筆]」


1945年夏。太平洋戦争最末期。沖縄上陸戦の事実と、そこに存在した凄惨を辛うじて人の


女、島袋紀子。推定70歳以上。親族無し。モラル無し。実家及び条件付きの瞬間転移能力、有り。


「人のクレームを横から邪魔しよって、ナニモンだガキ共」
「こっちの台詞だ。アンタは誰でここは何処でさっきのは何だ?」

買い物袋を片手にサンダルの婆さんが不敵に笑む。柄物のケバいワンピースを海風にはためかせながら

「ただの婆さんで、お前らの同族ってとこかね」
「同族の定義によりけりだが、つまりは何だ。アンタ──」

パチン、と文字起こしする他無い、やけに残響が耳に残る音と共に、風が止んだ。ユタ(の身体を借りっぱなしの落武者殿)に続いて一気に周辺を見渡す。食卓だ。一戸建て平屋の。俺達の位置関係だけは一向に変わらないまま、位置情報だけが切り替わっている。

[波布]


不自然な量の汗と共に目覚め、やがてその不愉快の正体が他人の素足による理不尽な圧迫であることを知る。

ババア宅に転がり込んでから4回目の朝日を拝んでいる。絶妙に汐臭い布団から顔を引き剥がし、色気もクソもない最悪の寝相のユタをそっと蹴り動かしながらカーテンを開いた。


「おいコラ」
「……」
「何だソイツ」

ハンドボールサイズの頭部に左右不均等に大きな目玉を搭載し、その下部から小さな胴体をチマっと伸ばした、形容するなら「黄色くてキモい何か」を手にしたユタが振り返る。

「……した」
「……何て?」
「召喚、した」
「何を」
「コイツを」
「何なのコイツ」

図書館での研修で何度か耳にはしたが、実際この目

文字数: 946

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