以下は仮設設定です。今後の本投稿作品により、設定は変動する可能性があります。
領域概要
蒼海県は、九州西部からアクセス可能と思われる領域とその内部に存在する超常コミュニティの総称を指す名称です。
領域内の生態系は海中での生態のまま空中・地上での活動に適応した海洋生物で構築されており、それらの生物たちが本来生息しているはずの海洋地帯と市民以外の陸上生物は発見されていません。市街地や森林を多種多様な海洋生物が遊泳している景観は奇怪かつ幻想的に映るでしょう。
領域内では異常・非異常を問わず電子機器類の機能が十全に発揮されない故障の発生率が高い空間で、高度が高いほど、あるいは後述する深層であるほどそれが顕著になります。そのため、技術・文化レベルはやや遅れており、都市の外観などは平成中期のものとなっています。が、現在この様な問題は技術の進歩により改善の傾向にあり、特に県庁所在地である海闊市とその周辺の市街地では電力やインターネットなどのインフラ技術の普及がほぼ完了しています。
区分帯
蒼海県の環境は漂泳区分帯になぞらえて、概ね4つの区分に分けられます。「表層」と深層として総称される「中深層」、「漸深層」、「深海層」に分けられ、高度が上がるにつれ深海層に近づきます。が、一部では表層と相違ない高度であるにも関わらず深層とされるエリアが存在しており、特に中深層は表層の集落同士を分断する形で広がっています。
表層
領域内で最も人間の居住に適した区分であり、市街地や集落が存在しています。生息する生物は基底現実において海面表層(Epipelagic)に生息するものに類似しています。電子機器類の破損現象も緩やかであり、定期的なメンテナンスが必要な程度です。
深層
中深層、漸深層、深海層の総称です。生息する生物も基底現実においてそれぞれ中深層(Mesopelagic)、漸深層(Bathypelagic)、深海層(Abyssopelagic)に生息するものに対応しています。いずれの層も様々な要因で人間の居住が不可能であり、これらの領域では一般レベルの電子機器類は機能を喪失、最悪の場合致命的な破損に見舞われます。
一部の地域では地上でありながら深層環境となっている箇所があります。特に中深層は蒼海県の地上を分断する形で広がっているため、領域内の交通を困難なものとされていましたが、近年では耐深層鉄道の発達によりこれらの問題は解消されています。
深層には機械アノマリーの素材に適したレアメタルが埋没しているほか、特異な生物や"マリンスノー"などの観光資源も豊富であり、こうした深層探索を目的とした人口流入と経済成長がここ数年継続しています。
歴史
紀元前~平安末期
蒼海県が歴史上のどの時点で発生したのかは定かではありませんが、少なくとも古事記・日本書紀にて語られる「綿津見神宮」と同一のものであると判明しており、当時の呪術社会でも「竜宮」や「海宮」の名で呼ばれてきた歴史がありました。(異常領域としての)竜宮に関する、現存して尚且つ信頼できる最古の記録は陰陽寮に残された安倍晴明物語一代記 ニの部分に当る記録とされており、記録内で安倍晴明が住吉大社から竜宮にアクセスできたことから、当時の蒼海県は九州地方以外にもアクセスできる道があったことが裏付けされています。
竜宮は先述した深層によって分断されており、各地の集落の経済・交通面での結びつきは弱く、領域としての一体性には欠けていました。各集落はむしろアクセスポイントを通じた基底現実との結びつきが強く、居住者の多くは旧呪術社会の周縁にいた集団や旧来の伝統や儀式などを色濃く残した集団、安住の地を求めて彷徨ってきた被差別身分の集団や正常性維持機関からの手から逃れてきた人間または知性アノマリー達などであり、文化的多様性のある小中規模のネクサスの集合であったと言えます。
鎌倉時代~室町時代
基底現実では貴族の時代が終わり、源頼朝によって鎌倉幕府が成立しました。九州にも守護や地頭が設置され、幕府の支配が及ぶ様になりました。この頃の鎌倉幕府は日本列島中の常界の調査と支配を推進しており、各地に配置された奉行組織を拠点に中国地方の穴藏や当時の恋昏崎などの支配を試みていたとされています。
龍宮もまた例外ではなく、幕府傘下の武士たちによる襲撃が日夜繰り返されるようになりました。幸い地理的要因によって侵入こそ防げていたものの、連日巧妙に手段を変えながら支配を試み続ける幕府のしつこさに竜宮の住民は日に日に疲弊していき、最終的に九州・沖縄以外からの接続地点を大規模な儀式により閉ざし、残った接続地点も幻術や認識災害を持つアノマリーなどで隠ぺいするなどの手段を取ったことにより、表向きには竜宮が消滅したとカモフラージュすることに成功しました。
しかし鎌倉幕府崩壊後は室町幕府
戦国時代~江戸時代
当時の狂錬家当主がこの状況を危惧し、集落同士の繋がりを積極的に取り繕うとしていたものの、あくまで蒐集院や五行結社などの正常性維持機関の外部圧力に対抗するための同盟の域を出るものには発展しませんでした。
狂錬家が竜宮のコミュニティ一体化を進めていた主な理由として、海神の子孫であることを理由に竜宮の領有権を主張する靈代氏への対抗や単純な呪術社会での勢力確保の意味もありましたが、当時は竜宮の表層でも異常性を持つ刀剣などの武具の制作に適した、異常性を持つ金属「竜麟鉄」が採掘可能であり、特に狂錬一族が拠点としていた海闊国よりも離れた表層やその付近に埋蔵されていた為に採掘のためのルート構築とその為の人材の確保のために躍起にたっていたという背景もありました。
明治初期~昭和初期
明治維新後の狂錬家は竜宮の資源を狙う諸外国の勢力や蒐集院の九州別院への対抗、及び竜麟鉄の採掘事業を独占し更に押し進める事を目的に竜宮を蒐集院や財団などの組織が手出しできない特区として政府の保護下に置く様に日本政府に進言しました。
この進言は狂錬家側が当時形成したばかりのIJAMEAへ多額の援助と一族の有力な戦術家や兵士の派遣及び一部技術の提供を行う事を条件に受理され、その際に海闊国及び領域内の全ての集落は名目上日本政府の施政下、半ば特別自治区の様な存在となりました。「蒼海県」という名が使われるようになったのもここからであり、施政下に入った際に廃藩置県の対象となった際、当時の狂錬一族の当主が竜宮の人々が目指すべき理想の地を一言で表す県名が良いとして名付けたのが由来となっています。
その後の蒼海県は目覚ましい発展を遂げ、海闊市を中心に鉱山町として大きく賑わいました。特に当時のIJAMEAにとっては独自の固有兵器の制作、ハクタク計画や八重垣計画などに必要な物資の補給地点としても重宝されていたとされています。
大正時代になると理外学研究所も蒼海県に研究所を設立しました。この研究所は他の研究所と比べて特に目立った成果は出せなかったものの、持ち前の技術力で竜麟鉄の採掘技術の発展や県民に先進技術を教える小規模の塾の開校などの蒼海県の文明レベル向上に大きく寄与しました。
昭和中期~末期
しかし、1945年の太平洋戦争終了でIJAMEAが解体されたのを契機として、突如五行結社の式神の大軍が蒼海県を襲撃。県庁所在地である海闊市を中心とした主要な集落の重点的な破壊を実行しました。狂錬家の戦闘部隊の尽力とゲ二ウス・ロキによる助力により、コミュニティの完全な壊滅自体は免れましたが、人口の4割が虐殺され、集落同士を繋いでいた通路や施設が軒並み破壊されました。
死傷者の大部分が竜麟鉄の採掘を行っていた鉱夫でもあった上に採掘の為の技術も大部分が失われ、主力産業であった竜麟鉄の採掘事業が大きな打撃を受けました。ゲ二ウス・ロキの作用により財団を始めとした正常性維持機関などの魔の手が伸びることは無かったものの、蒼海県の超常コミュニティとしての価値は大きく下落し、この出来事は"血海の大津波"として語り継がれることとなります。
平成初期~現在
超常社会では前述の惨劇により蒼海県はコミュニティとしては完全に再起不能に陥ったとされていました。しかしながら1991年のパラテックバブルの崩壊後、超常社会の市場にて蒼海県産のものと思われる異常な金属資源が出回ったことにより、蒼海県が未だにコミュニティとして存続していたことが明らかとなりました。
しかも出回った金属資源は竜麟鉄だけでなくヒューム値を変動させる金属シリコンや特殊なミーム性を持つ液体金属などの未知の金属資源も含まれていました。これらの金属資源は狂錬家が取り込んだプロメテウス研究所の元構成員などと共に復興・進化させた採掘技術で深層地帯から採掘したものであり、パラテックバブル崩壊で増加した数々のGoIの関心を引くことになりました。
その後、蒼海県はJAGPATOとの協定締結で金属資源の輸出に関する条約などの取り決めを行い、他のコミュニティとの交流を本格的に開始しました。現在の蒼海県は経済的な発展を急速に遂げており、治安の良さや領域内の幻想的な風景も相まって観光客や移住者も増加傾向にあります。正常性維持機関の目が届かず、しかもその手のコミュニティの中でも屈指の安全度を誇る蒼海県は、異常な存在から日常を追われた元一般人や正常性維持機関から逃げ惑う人々にとっては数少ない安住の地としても機能するでしょう。
あ行
一碧市
海闊市に隣接した地域。住宅街が多い。耐深層鉄道の車両基地が存在する。
ーdomuraiukai
か行
海闊市
蒼海県の県庁所在地。蒼海県の飛躍的な発展の際、平成中期に九州各地の地方都市の街並みを参考にして形作られた歴史に由来する平成ノスタルジック的な都市風景を持ちながらも、霊波や奇跡論を用いたネットインフラやパラ企業製の車が走る道路など、各所にパラテック製の設備や機械などもふんだんに見られる。
ーdomuraiukai
海闊超常技術高等専門学校の校章。
生徒による公募で決まったもので、英語での略称の"KCCP"の文字を上手く取り込んでいる
通称海闊高専。海闊市に身を置く公立の高専。主にパラテック系の専門教育を施し、超常社会で不甲斐なく活躍できるパラテック技師を育成する事を目的としている。
大正時代に理外研が蒼海県に設立した小規模な研究所を原点とし、パラテックバブル崩壊後に蒼海県の資源採掘事業と共に
日本屈指のパラテッカー育成教育機関であり、生徒の就職率・進学率は毎年ほぼ100%に上る。
ーdomuraiukai
海迫線
海闊市と迫水町を結ぶ耐深層鉄道路線。海闊市から北上し海闊平野の北辺、北海闊山脈を突破し、その後も相模丘、奥垂水山脈等の深層を横断、蒼海県のへそにあたる迫水町までを結ぶ。営業運転が開始されれば、初の本格的な耐深層鉄道となる。
ーTark_IOL
海闊国層
海闊市を中心とした蒼海県の主要集落が集中する表層地帯。狂錬一族が竜宮の集落統括の中心部として設立した"海闊国"に当ることからこう呼ばれている。
ーdomuraiukai
狂錬一族
狂錬家の家紋。
竜の鱗がモチーフであり、左右の黒い四菱は胴体の鱗、下の菱は腹の鱗、上の菱は逆鱗を表している。
数多く存在する日本の超常旧家の中でも抜きんでて獰猛かつ好戦的とされる一族。島津氏や相良氏などの氏族を発端とし、現代ではもっぱら「武士」に関連して言及されることが多い。
戦術、武術、武器、兵器など、戦闘に関連するあらゆる知識と技術の吸収、研究、共有に対し非常に意欲的であるのが特徴。タイ捨流を基に呪術・魔術的観点から仮想敵の範囲を拡張した超汎用型剣術やそれに適した日本刀、空間移動や現実改変を引き起こす特殊な軍略、カタカムナの思想を基に制作した言霊兵器など数々の強力な戦闘手段を抱えている。
蒼海県においては集落同士の連携の際の橋渡しや県の防衛、採掘事業の奨励や復興の際の資金繰りなど県の発展に尽力した一族として住民から暫し崇めたてられている。現在は県議会制が導入されたのを機に直接的な行政からは手を引いているが、未だ血縁集団としての勢力は強い模様。
- domuraiukai
さ行
寒ヶ丘
SPCの襲撃から逃れたサミオマリエ人が築いた中深層の集落。住民のサミオマリエ人は"リュウグウサマ"の祝福により蒼海魚と同様のEVE回路を会得している。
読みは「さみがおか」。由来はサモア語で空の海を意味する「sami gaogao」から。
ーdomuraiukai
蒼海県立総合教育センター
蒼海県立総合教育センターは蒼海県教育委員会に属する地域機関の一つであり、蒼海県内における教育研究、保育指導、幼児教育、特別支援教育、育児相談事業、教育情報の収集・分析・提供、指導主事などの教育人材派遣、教職志望者への就職支援、その他あらゆる「教育の手助け」を行う為の機関 及び 施設である。
特に県内における教職員の研修は主要な職務であり、本来であれば県教育委員会の管轄外となるような専門的 あるいは 高度な教育機関(高等専門学校である海閾高専や蒼海大学などの大学機構)の職員に対する研修も網羅的に実施している。これは蒼海県議会が教育の効率化や各機関の連携を強化する為、蒼海県教育委員会に対して県内の教育機関内の人事編成権と学習指導要綱作成権の全てを与えた事に由来する。
県内における通称は「教育センター」。
ーRyu JP
蒼海魚(仮)
蒼海県に生息する海洋生物の総称。魚以外にもエビ、イルカ、タコ、果てにはサンゴやプランクトンなど、蒼海県の環境に適応している海洋生物なら全て蒼海魚とされる。種類やその生態は我々の住む現実世界のそれと殆ど相違ないが、唯一違うのは空中・地上での活動に適応している点である。本来海中を泳いでいるはずの魚たちが、街中を漂うように泳ぐ姿は奇妙かつ幻想的な光景を醸し出す。
蒼海魚達が問題なく空中や陸上でも活動できる理由は長らく不明であったが、つい最近日本生類創健の実験によって体内に独自のEVE回路を保有していることが分かり、それによって極小規模の現実改変を引き起こして周囲の大気の粘度の強化や二酸化炭素の溶けやすさを改変することによって空中・陸上でも海中と同等の生態を保つことが可能であることが明かされた。
ただし蒼海魚たちが何故この様な特性を有しているのかは未だ判明しておらず、「蒼海県は浦島太郎の舞台である竜宮城であり、蒼海魚たちは乙姫の現実改変の産物」「蒼海県は何らかの異変が起きて地上と海中の生態系が逆転した並行世界の地球であり、蒼海魚はその影響を受けた結果」などの説が提唱されているものの、未だ真相の解明には至っていない。
ーdomuraiukai(参考: Hoojiro_sanの撲殺食堂での発言)
迫水町
別名「蒼海県のへそ」。領域の中心からやや外れたところにある表層地域にある町。県庁がぶち上げた耐深層鉄道ネットワークにおける結節点の一つであり、ゆくゆくは発展が期待されているが、今のところは「へそ」以外には売りがない、何の変哲もないただの田舎町である。
迫水という名が示すように周囲をぐるっと深層に囲まれており、大開発しようにも土地が少ないのが今後の懸念点であり、耐深層鉄道の駅もやや深層寄りに建設された。深層が近いということで、資源も探査され「あることはある」ことが分かったが、試算では掘れば掘るだけ赤字らしく、地元で伝承されていた凶暴な蒼海魚も実在が確認されて近づくのも難しいとのこと。なお町長はこの怪物を観光資源にしようと躍起になっているらしい。
ーTark_IOL
た行
耐深層鉄道
蒼海県大分断の解消の切り札として期待されている鉄道。深層の過酷な環境を乗り越えるために、最新技術を使っていると思えば枯れた技術を使っている部分もあり、ちぐはぐなところがあるのも愛嬌。深海に潜りそうな潜水艦のようなビジュアルが市民に大人気である。
基底次元側の交通機関との競争や元々の人口から、車両・路線の価格に見合わない利用者数がネック。しかし、耐深層鉄道は蒼海県統合のシンボルでもあり、県はあくまでも鉄道の敷設に力を入れていくらしい。
- Tark_IOL
な行
新熊襲町
竜宮に流れついた熊襲の生き残りが築いた集落、"新熊襲"を前身とした町。海闊市から一番遠い集落である未発達の過疎地域だが、多量の資源が眠っている深層地帯と隣接している為、最近は深層探査を目的とした企業やフリーランス達の拠点として賑わいを見せている。
- domuraiukai
儀来層
基底現実からは主に沖縄・奄美群島に道が存在する、同地の伝承にて語られる楽園「ニライカナイ」と同一とされる表層地帯の名称。海闊市ら蒼海県の重要な超常都市が集う広大な表層地帯と互角の広さを持ち、シャチやイルカを用いた漁(狩り?)を営む民族からなる集落「いび」が存在する。
沖縄や奄美の神秘的かつ美しいサンゴ礁の光景が投影された様な景観と琉球文化圏に連なる独自の文化を目当てとした観光客が年々増加しているが、一方で海闊から遠すぎたのと方言の違いなどによるコミュニケーションの齟齬などの要因により昔から狂錬家からの監視が少し甘かったせいで有村組、参大天、和朝義などの暴力団やブランクホールなどの詐欺集団勢力の増加を許しており、2020年にはついに犯罪率が平均4%を超えてしまっている。(参考までに海闊市の犯罪率は平均1.5~0.8%である)
- domuraiukai
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