財団記録・情報保安管理局より通達
1981年の多財団連盟協定に則り、以下の報告書が共有されました。署名された財団様組織反復 [検閲] によると、概説されるアノマリーの性質は多様な批准者タイムラインで同等である十分な論理的蓋然性があり、そのため本報告書に記載される解体提言もまた高度に有用なものであると説明されています。
現周期の巫覡の判断により、この未承認の報告書に記述される解体提言の実効性について実証する、再現研究/概念実証セクションおよび解体/法務部門の横断研究チームが発足されました。
分類等級5: 最高機密
巫覡 (ORACLE) の判断に基づく開示
SCP-4703の内装 (2018年調査時)
アイテム番号 SCP-4703-D.以下セクションではSCP-4703と表記。
オブジェクトクラス Decommissioned.Decommissionedクラスのオブジェクトは意図的に破壊されたか、財団によりその異常性を剥奪されたアノマリーです。
厳守事項/特別収容プロトコル
協定に批准する財団様組織は、本報告書に基づく処置を執り行う事により、経済的負担を最低限に抑えつつ、確実にSCP-4703を破産させる事が可能であると考えられています。一方で、経営上の困難が認められるタイムプレーンに対しては、一定の補助金が協定に則り提供されます。このような確約は各自のSCP-4703に対しても完全に合法です。誠にありがとうございます。
全タイムプレーンで同期的に発生した/する確定事象により、めいめいの財団様組織がSCP-4703の構成要素として部分的に組み込まれることが確実視されています。事象以降は、当該の構成要素 (SCP-4703-Ω、"SCP財団") は法的拘束力のため、SCP-4703に対して圧倒的に不利な監視下に再配置されますが、SCP-4703-Ωが事前にシナリオについて把捉し、対策することに対してこれまでSCP-4703が違法性を指摘した事例は存在しません。詳細は添付資料を参照してください。
シナリオに際して必要な人員が各自のタイムプレーン内に滞在していない場合は、互助関係の担当批准者タイムラインから要員が派遣されます。このうち、PoI-4703 (シェルドン・M・カッツ、法務部門職員) の当事者/変異体の派遣は必須事項となります。各自のタイムプレーンにおいて、PoI-4703はSCP-4703の法的責任能力の欠如について詳細な知識を有する稀有な人材であるため、保守は最大の目標となります。
<AO-4703に関する多大かつ極めて複雑で難解な収容手順と、莫大な資産運用についての文章の羅列…>
AO-4703に関する情報を開示しなければならない場合に備えて、下記の通り (AO-4703自体の) 概念的簡約物が標示されています。必要に応じて、この情報は変動するクリアランスレベルで公開されます。
AO-4703は、各自のタイムプレーン内に必然的に1つ以上存在する、時間発展に対して非ユニタリである移動体αの包括的な呼称です。全タイムプレーンにおいて、AO-4703の物質的特徴は (一般的な) レシートとして解釈されます。
説明
SCP-4703は、「ええ、私どもはこれをあなたに完全に販売いたします」 ("Yeah, We're Totally Going to Sell You This")、または単に「YWTGTSYT」という店舗名で経営されている、テキサス州ミッドランドの独立経営スーパーマーケットです。SCP-4703は、テキサス州における正確な法人形態が明示的でなく、登記局への設立証明書の提出および記録の所在不明、登録代理人の不在、不正確な雇用主識別番号 (EIN)、[検閲]に基づく営業許可といった不審点が多数確認されているにもかかわらず、これらは現在まで完全に合法的であると見做されています。財団当局による米国内国歳入庁 (IRS) への直接の介入や、関係する銀行機関への多数の調査のいずれの結果も、これらの合法的な経営に対して不正な点を主張することができませんでした。
SCP-4703は基準となるミーム/認識災害レベルで人間に直接影響を及ぼす異常存在とは異なり、認知とは独立した根本的な官僚制度と記号論的構造に影響します。 — SCP-4703、旧報告書からの引用
SCP-4703は独立した官僚構造とその記号論的性質のため、事実上制限なくSCP-4703自身の合法性を主張することが可能であり/また基盤現実への変改を伴います。そのため、元来からSCP-4703の法的優位性は収容上の困難となり、最終的にSCP-4703を未収容の状態で保持するのが望ましいと考えられていました。SCP-4703の詳細な性質については、追加の添付文書を参照してください。
補遺4703.1 官僚災害に関する概要
SCP-4703を代表とする一部の官僚災害アノマリーに対する財団の主な監督要員として、PoI-4703 (以降、カッツ法務担当) は長期にわたり直接的な指揮を担当しています。カッツ法務担当は、法務部門での多様な経験と多種のアイテムの交差実験監督に基づく所見として、以下の通り記録を残しています。
«抜粋開始»
シェルドン・カッツ法務担当。
カッツ: 官僚災害効果というのは、組織構造が示す創発的作用の悪用です。必ずしも、SCP-4703のような構成体は核となる要素を有する必要はありません。見掛け倒し、外装としての組織の在り方、ペーパーカンパニー、何であっても関係ないのです。事実として、SCP-4703は現実構成要素の模造体であり、我々の社会に浸透した普遍的な事実になぞらえて、自らの正当化を行います。この点において、ただ「合法である」という1点の異常性が、我々に粘着し続ける不愉快な未収容アノマリーの本質なのです。
問題となったインシデントの当時、危惧されたのはSCP-4703自体ではなく、それ自体がおかれる社会構造そのものでした。2020年頃のパンデミック以降において、社会的な様相が大きく変化し、多様な経済的分野に異なる影響がもたらされたのです。変化というのは、単純にテレワークなどの労働環境の定着や、労働供給不足といった単純なものから、サプライチェーンへの構造改革といった例まで実に多岐にわたります。
SCP-4703は社会に対する正当化を持続するアノマリーであり、社会の変容に合わせてこれも形態を大きく変化させます。例えば近年の観測結果では、SCP-4703が所有するオンラインサービスの目撃情報や実際の販売経路の確保など、その構造自体に大きな変化が発生しています。これは収容上の懸念でもありますが、官僚災害というものが意味する文脈において、より激甚な変化を誘発するリスクでもあるのです。
SCP-4703は知性ではありません。能動的ではないこともわかっています。しかし、環境に適応して変化します。我々の介入で変性した事例もあります。重要なのは、その変化の程度は全くもって予想がつかないという事なのです。たとえ人類が絶滅して社会構造が崩壊しても、SCP-4703は変わらず「合法的な」営業を続けるかもしれませんし、あるいは……ヒト生物を無理くり再構築して、それに営業を支え続けるように改変を施すかもしれません。程度の大小について全く予想がつかない。そして、本質的にSCP-4703が知性ではないという部分がこれを助長します。
[…]
— ところで、我々はこれについて対策を施すべきでしょうか?ええ、無論そうですが、でもどうやって?SCP-4703は変化しますが、予想通りというわけではありません。しかし、先にも述べたように、SCP-4703は「合法性」に目標を据えるアノマリーです。そして、アノマリーは経過とともに肥大化します。このアノマリーは、望みさえすれば超弦理論について説明することができますし、12次元行きのパスポートだって販売開始するでしょう。我々が注視しているのはこの可能性です。
アノマリーの主たる宿主が社会構造であるという仮説の下、我々は長年にわたり研究を行ってきました。それは事実であったと言わざるを得ないでしょう。社会が是正を求めるような違法性にSCP-4703が直面した時、4703は最短経路で違法性を「もみ消せる」ルートを開拓し、それを正当化します。この点におけるSCP-4703の行動原理は、一般のビジネスマンに行わせた単純経理の計算よりも遥かに愚鈍です。
これは我々にとっての突破口でした。興味深いことに、4703は「合法性」と「効率性」を共に重視していません。目の前の違法性は何より優先的な排除の対象であり、それ以外のカネやビジネスには頭が回りません。この点において、我々は4703を優越しています。
当時、我々は苦戦を強いられましたね。ですが実は、いつだって優越していたのは我々だったのです。単純なことです — 彼らは2足す2も分からないのですから。
«抜粋終了»
補遺4703.2 歴史的経緯
序文: Decommissionedクラスへの再分類は、SCP-4703自体が自律的に発生させた、構成要素の変性などの初期イベントに端を発し、またSCP-4703自体が他のアノマリーとの予期せぬ交差現象によって変改された一連の事象群に依存しています。詳細については、カッツ法務担当により監督された以下の添付資料を参照してください。
アーカイブ済
オブジェクトクラス: Keter (審議中)
特別収容プロトコル: 2028年第二四半期を以て、SCP-4703の長期的マイルストーンが公開されました。ステークホルダーとして認識されている財団のフロント企業を介して説明された内容に基づく限り、SCP-4703の今後10年以内の経営方針は、SCP-4703自体に対する財団の優位性を大きく揺るがす問題となる可能性があります。
敵対的買収、相場操縦など、株式市場における財団の複数の試みにもかかわらずこれらの事態が終結に至らなかったため、財団はSCP-4703を将来的な脅威と見做し、ヴェール破綻の有無を問わない収容作戦の実行について調整していました。しかしながら、この作戦に伴う財団の全体的資産価値の低迷および (完全に合法的な) 敵対的買収戦略を懸念する法務部門により、収容作戦は (相対的に) 違法性が高いと指摘されています。当社の合法性に対する利害関係の破綻を懸念し、この方針は却下されました。弊社の経営戦略は完全に合法的なものである必要があります。
前文: SCP財団 (金融・商事判例18020号2頁 1.0.2における企業名) は現在、SCP-4703に対する情報侵害を理由として提起された多数の訴訟事案を並行して抱えています。更なる侵害の懸念から、SCP-4703に関する情報開示は現時点のものまでに限定されます。これらは予告なく削除される場合があります。
説明: SCP-4703は、複合企業体 [開示不能] に批准する多元宇宙水準の後発加盟店である"YWTGTSYT"です。SCP-4703は、2020年後期にかけて発生した大規模パンデミックに伴う長期的経営不振に伴い、事業安定化のため当該グループ企業と業務委託契約を締結するに至りました。事業の統合に関する事前の兆候は、SCP-4703の (準存在論的に合法と見做した) 粉飾決算の可能性がある発表のために発見されず/もしくは疑われませんでした。
2026年5月31日、SCP-4703の独立経営店舗であるテキサス州ミッドランドのスーパーマーケットを中心としたCK-クラス: 未詳再構築シナリオが発生し、SCP-4703の物理的構成要素は標準現実から消失しました。同様に、当社が運営していたと考えられるウェブサイト [開示不能] も存在論的に消失しており、依然として元来より存在しませんでした。財団法務部門は本件に対する犯罪的過失の可能性を積極的に追求しましたが、SCP-4703が2028年初頭まで標準現実に浮上しなかったため、企業主を特定することが根源的に不可能な状況が続きました。
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