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閲覧に際する注意
こちらのコンテンツには以下の項目が含まれています。また、以下の項目はこれから先増える可能性があります。
- 残酷な暴行・殺人
- 未成年の喫煙・飲酒
- 食人
- 家族殺人、ドメスティックバイオレンス
- 暴言、卑猥語の使用
- 思想および行動の強制
- 銃火器の登場
上記の項目欄をご確認頂いてからコンテンツをお楽しみいただきますようお願いいたします。制作者はこれらの属性を指示、肯定するつもりは一切ございません。これらは現実にあってはならないものです。
また、こちらの連作はアウターオーサカの様々な設定を事前に読み込んでおきますとより楽しめます。
わたしもあなたも、棘いばらに産まれたのよ!
── パワード・ワード・ワールドより
所属記事:
- アウターオーサカ・パープルバース
- 蛾よ、汝なぜ蝶に憧れ蜘蛛を気取る。
- Devil sleeping in the refrigerator.
- 異説球偽
- ピトフーイ
- アウターオーサカより外の話
- 色は芽生えど
Synopsis.(概説)
ある世界のある地球儀、そこでは人類が前へ、前へと叫び続ける高潔な魂を持った世界である。人が前に進むほど、人はその地球儀を根城にするには増えすぎた。そこで人は仮想の大地を創り更なる前進に思いを馳せた。そこでより高潔で、正しい前進が出来るだろうと。
しかしてその望みは叶わず、待ち受けるのはどん詰まりの眩いネオン。そこに迷いついたのなら、お前は前に進まなければいけないだろう。清濁を併せて吞み、あらゆる境界を踏みにじり、ここにお前を呼んだ太陽を視なければいけない。
確かな事もある。ここに呼ばれたというならば、お前は決して揺るがない大事なものを持っているという証左に他ならないということだ。
アウターオーサカ・パープルバースとは、ロケーション-JPであるO/Oアウターオーサカを舞台に発生する2046年8月に終結した一連の事象である。キャラクターの形成や「呼び声」の招集が発生するのはそれ以前で構わないが大抵のイベントは2046年に発生する。そしてこの連作は2046年に開催される昧境慰霊祭までを描写する。版権ものなのであんまり良い例ではないと思うのだが、通常のアウターオーサカ作品をゲーム「サイバーパンク2077」のような位置付け、パープルバースを「サイバーパンク エッジランナーズ」としたい作者の意向によるものである。
本連作の特徴として独自の設定を盛り込んだタイプ・パープル、通称紫煙使いが登場する。これは別に話を書く上で名前だけの登場でも構わないが、全く存在しないというのは少し遠慮してもらいたい。逆にパープルバース外で紫煙使いと紫煙体を出しても私は構わないが、如何せん独自色の強いものなので取り扱いにはお気を付けて。
本連作において基本的にはEianSakashibaの単独で完結させる所存ですが、もし自分が書いた記事をパープルバース所属に出来ないかとお考えの方はご一報ください。基本的には
- アウターオーサカが物語の舞台である、もしくは作中にアウターオーサカが登場する。
- このハブに記載されている特徴を持ったタイプ・パープル、すなわち紫煙使いと紫煙体のいずれかが登場する。
- 2046年の昧境慰霊祭に関する話である。(必須ではない)
これらに合致する作品が所属できる可能性があります、ご参照ください。
Timeline.(粗筋)
現状のタイムラインは完全なものではありません、作品の投稿などのタイミングで随時更新していく予定です。
19██年
███がエルマ外教に入信、"アトラル"の時間流で1000年以上経過の後O/Oの「呼び声」に招集。
203█年
佐竹 殻辛さたけ からがらが蠅のタイプ・パープルとして異常性を発現、O/Oの「呼び声」に招集。
「ドクイト」が蜘蛛蝶蛾のタイプ・パープルとして異常性を発現、O/Oの「呼び声」に招集。
204█年
テンノウジ抗争勃発。「ピトフーイ」結成。
2046年3月
「ドクイト」の幼馴染である吾蜂 泰正あばち たいせいがO/Oの「呼び声」に招集。「ドクイト」と結婚の準備を整える為に一旦基底世界へと帰還。
2046年6月
佐竹 殻辛の身代わり作戦失敗により薔薇共が渴望星空的虔诚者ルナ・ジュペリの策略に気付く。2046年昧境慰霊祭に向けて渴望星空的虔诚者の皆殺をもって対抗策とする。
2046年8月
昧境慰霊祭開催。降臨した不完全なH.R.K.ヒ-ル-コを乗っ取る形で星神ティアマトが降臨。鎮静化に薔薇共と三鳥、他地元民が協力。結果として完全な降臨を阻止できたが「ピトフーイ」と薔薇共が壊滅のち空中分解。パープルバースで描写するのはここまで。
Words.(用語)
現状の用語集は完全なものではありません、作品の投稿などのタイミングで随時更新していく予定です。
アウターオーサカ(O/O)
本作の主な舞台となるロケーション-JP、詳細はこちらを参考されたし。O/Oには様々な側面があるが今回は「正しい道を歩けなくなったものどもの前進のための場所」として使われる。
紫煙使い
世界オカルト連合をはじめとした正常性維持機関でType Purple: エーテル投射能力者と呼称されている異常人型実体。O/Oのバグった翻訳機能により現地では専らこの呼称、いわゆる「アウターオーサカ弁」。
普通の人型実体はEVEエネルギーの放出、Hm値の意図的なブレ、奇跡論の行使、エーテル共振などによる現実改変、現実歪曲を行うがその「しわ寄せ」、通称バックラッシュが改変者本人に直接向かうようになっていた。過去に世界オカルト連合がタイプ・グリーンを戦闘員として運用するプロジェクトを進めていた時、必ずといっていいほどグリーンは「自分は何でもできる」という全能感の中の狂気に狂わされ、結果としてプロジェクトは中止になった。しかしタイプ・パープルは他の異常人型実体と違い、本人へのバックラッシュが実質存在しない。そのしわ寄せは「たった1つを除いて」全て自身の分身であるエーテル投射体が肩代わりする。
しかし、彼らの能力が及ぶ範囲は他のどの異常人型実体実体よりも極狭である。現実改変や魔法、神格の畏怖などには遠く及ばない特定のルールにのっとった能力行使。しかしてその殆どが対象の殺傷に特化した能力である。彼らはタイプ・パープルの発現と共にバックラッシュを肩代わりできるほどの強靭なエーテル投射体を与えられた。逆説的にタイプ・パープル本人の肉体もその強靭さに比肩できるように創り変えられている。他のどの異常人型実体よりも戦闘に特化した肉体を持っていると言って良い。このエーテル投射体の発現、成長に伴う本人の肉体の急速な再生成に体がついていかず肉体が崩壊するため、子供のタイプ・パープルは殆ど存在しない。
タイプ・パープルの発現方法は他の異常人型実体よりも比較的に知れ渡っている。「自身の身を蝕むほどの心の傷、トラウマを受けた瞬間もしくはその直後に神格、またはそれに準ずる存在に邂逅、接触する」である。これによりタイプ・パープルの微々たる「本人へのバックラッシュ」は全能感による狂気に呑まれるものではない。あの日あの瞬間に起こったトラウマ、タイプ・パープルとして生まれ変わった過去の鮮烈な追体験である。これゆえにメタ的な話、タイプ・パープルは戦闘中に悲しい過去の回想を挟むことが往々にして存在する。
殺傷に特化した強靭な肉体と能力、現実改変の度に心の傷を暴かれ疼かせられる「しわ寄せ」、これらの特徴からタイプ・パープルは他の異常人型実体から異端の認識を受けている。通常現実改変や魔法、神格権能などは「自分にはできる、他の矮小な生物とは違う」といった全能感によって行われ、最終的に吞まれる。タイプ・パープルは違う。現実改変と呼ぶにはあまりにもお粗末な能力を「自分の原点は認めたくないがこれである、自分にはこれしかない」と振りかざして殺していく。そこにはタイプ・レッドのような再生能力もない。ただ心身に傷を増やしながら、痛みの中で死んでいく。
我々に豚の胎と猿の種なぞという穢れた材料は必要にあらず。天にそうあれかしと願い、全てを持ち、完璧なかたちで産まれた全能そのものである。なれど彼らは当てはまらず。
彼らは、茨より産まれ、棘にその身を苛まれ、紫の血潮を花弁のように撒き散らす、苛烈そのものである。
── とあるタイプ・ブラックの言葉(財団と連合の合同作戦により終了済)
世界オカルト連合との交戦記録がたった1つしか存在しないタイプカラー。あまりにも基底世界で希少なその理由は、ある一説によるとこのようにある。アウターオーサカの土地神ゲニウス・ロキであるH.R.K.ヒ-ル-コ。彼のものによる「呼び声」が、仲間内からも異端と言われそれでも棘いばらを押しのけ前に進む彼らを重点的に引き寄せるから。その仮説を裏付けるかのように、アウターオーサカには「紫煙使い」などという名称ができるほどタイプ・パープルが数多く存在する。
ルビー、トパーズ、レモン、マラカイト(クジャク色)、サファイア、エボニー、そしてオーバーエボニー。その色相スケールのどれにも当てはまらない。彼らは異常人型実体の中でも「異端者」である。
紫煙体
Type Purple: エーテル投射能力者によって投射され実体を持つエーテルと紫煙の塊。エーテル投射体という呼称が通称であるが、こちらも上記の紫煙使いと同じく土地に根付いた翻訳機能のバグによって起こった「アウターオーサカ弁」である。使い手であるタイプ・パープル本人と同等の肉体的強度と殺傷技練を保有しており、肉弾戦では無類の強さを誇るものがほどんど(成長が完全でないものなどの例外も当然存在する)であり、それとは別に彼らが行使する能力には複数の特徴が存在する。
1つ、エーテル投射体が受けるバックラッシュは紫煙と茨の形を伴う。彼らが能力を行使する際、初期段階や中期段階ではタイプ・パープル本人の肉体と共に体中から煙が発生する。この成分は非異常の紫煙、煙草の煙である。古今東西珍しさなどはランダムだが、必ずこの地球上のどこかで人間文明が生んだ煙草のものになっている。この紫煙の匂いが取れないゆえか、タイプ・パープルは不意打ちや暗殺を行う者は皆無であり、往々にして正面衝突が散見される。バックラッシュを肩代わりしすぎた末期状態になると、タイプ・パープルとエーテル投射体両方の肉体の内側から薔薇のそれと成分が一致する茨が食い破り出現する。これらも非異常ものであるが、強烈な痛みによってタイプ・パープルはエーテル投射体の制御が不可能になり、エーテル投射体は能力を乱発する暴走形態に移行する。このバックラッシュの蓄積はエーテル投射体を消失させ、その上での時間経過で緩やかに自然回復する。
2つ、エーテル投射体の消失は同じくタイプ・パープルのエーテル投射体による戦闘不能、もしくは本体であるタイプ・パープルの意思によってでしか行えない。このためエーテル投射体の暴走は想像以上に簡単に起こり得る。例えば連合がエーテル投射体を顕現させたまま先にタイプ・パープルを終了した場合、残されたエーテル投射体は気ままに能力を行使するだろう。エーテル投射体を傷付けるには同じカテゴリであるタイプ・パープル、もしくはエーテル投射体でしか不可能であり、連合内に該当する班員がいなければ手出しすら出来ない。あとは末期による茨の出現、暴走を指を咥えて見ているしかない。これこそが他の異常人型実体よりも大きく劣るタイプ・カラーでありながら、それらと同等の脅威として認識されている大きな理由である。タイプ・パープルを終了させるには彼らにエーテル投射体を出させずに速やかに終了することが鉄則である。
エーテル投射体の容姿は様々で、人型もいれば動植物や虫、無機物や形容しがたいものまで確認される。これはタイプ・パープル本人のメンタル状態とトラウマに左右されるという通説があるが、データ的検証は存在しておらず眉唾となっている。なぜこちらからの攻撃は効かないのに向こうからの攻撃は一方的に効くのか、なぜ紫煙と茨を好むのか、何よりなぜこの形態で異常人型実体として開花するのか。その全てを正常性維持機関が解明するための彼らが所持しているデータは、あまりにも少ない。
薔薇共
2046年の昧境慰霊祭以前に徒党を組んでいた紫煙使いの組織名。本人たちが付けた名では無いが、O/Oで薔薇の後ろに人間のように共をつける場合彼らのことを指す。規模にして推定は30人以上であったという、タイプカラーのみで構成された組織としては最大規模である。
昧堺慰霊祭で主謀者であるマヨネーズを始めとした大部分が死亡して以降は空中分解しており、残党として活動を続けたりそのしがらみに囚われず気ままに暮らす彼らの動向は、このカノンでは語られない。
渴望星空的虔诚者ルナ・ジュペリ
直訳で「星空を渇望する信奉者」、パープルバース以外の世界では「エルマ星教」というエルマ外教の分派を名乗っている。本来ならば「女神エルマより与えられし試練を異世界跳躍によって成していく」という教義があるのだが、このエルマ分派はどうやら別の目的があるらしくO/Oの住人を頻繁に襲撃している。作者は初期構想で「物語を進める上で分かりやすく喧嘩ふっかけてくれて分かりやすく敵役になれる存在が欲しいなあ」でこの概念を作ったがなんか想像以上に重要な立ち位置になっており結構ビビっている。
三鳥
アウターオーサカのヒルコ、およびヘキサド直属の機動部隊の総称を指す。それぞれ「グレースケール・クロウ」「雄鶏と雌鳥」「ピトフーイ」であり、彼らはアウターオーサカ政府であるクレイニアや市警のO2PDに縛られる事なくヘキサドの任務を遂行する。
アウターオーサカのあらゆる権力を握る6大企業からのバックアップを最大限に受けており、出会えばまず死を覚悟するべきである。
昧境慰霊祭
アウターオーサカで8月1日から15日の2週間行われる夏祭り。内と外、彼岸と此岸といった「境界」が重視されるO/Oにおいて最もヒルコが外からの来訪者を招き、浄祓塔から排出される汚泥が多くなる期間に祭りを行うことで鎮まる事を目的としたもの。開催には1区画以上の大規模な範囲が丸々祭りのゾーンになり、今年の2046年では███地区で開催予定。
祭りの区域では至る所に提灯と露店が見られ、人口密度も3~10倍以上でごった返す。天地逆さのビル群はもれなくビアガーデンとして開放され、普段から馬鹿騒ぎを好むO/Oの住人が最も羽目を外す時期でもある。
祭りの最終日である8月15日には、第二太陽の塔頭頂部にかつて設置されていた「初代黄金の顔」が一般公開される。これはアウターオーサカに伝わる「とある神話」になぞらえた習わしである。
セブン・トゥー・エイト探偵事務所
神社の外観をした寂れた探偵事務所。スタッフは所長1名調査員4名。事務所の賽銭箱に相応の報酬をぶちまければ依頼に動いてくれるらしい。
様々な理外が蠢くこの街において、唯一変わらない境界線がある。それは「真実」と言い、善と悪が心を歪めようとも、そこで起こった真実は欺けない。彼らが探偵事務所などという奇特な商売をしているのは真実を求めているからである。
借金王「サンビセイッゲン」
アウターオーサカ全域において地元民から借金をこさえた存在。ひとたびその姿を目撃した者は債務者の顔つきになり借金王を地平線の果てまで追いかける…らしい。
星神ティアマト
外宇宙である「楽園マグ・メル」より飛来した宇宙神格。自らの遺伝子情報が搭載された物質を人間の想像力の及ぶ限りの「異常」に変換でき、自身の思うがままに「異常」の異常性を変換する権能を持つ。
完全犯罪者
一切の正体が不明。個人か団体か、称号のような概念なのかすら不明。O/Oに長く住む者たち曰く「アウターオーサカで最も尊いものはヒルコ様だが、ヒルコ様に呼び寄せられたもので最強は完全犯罪者だ」との証言が複数上がっている。
O/Oにある者は皆、大なり小なり悪を成している。万引きやカツアゲ、育児放棄、殺人、人身売買、売春、賄賂、教唆。我々が犯罪だと認識する境界は、彼らにとっての生きる術である。
その世界に於いて、自らを「完全犯罪」の主謀者であると高らかに宣言する存在。
the Characters.(人物)
現状の人物集は完全なものではありません、作品の投稿などのタイミングで随時更新していく予定です。
「ドクイト」
娼館街サクラノミヤにある「呵呵廼笑」という娼館で服飾を担当している。いわゆる「地雷系」ファッションを好んでいるがアイシャドウが通常の使用量よりも遥かに多いメイクをしている。幼少の頃はヴェールの外側にて生活していたが、両親が家ごと現実性崩壊に巻き込まれてからはO/Oで生活している。吾蜂泰正とは幼馴染であったがその時を境に疎遠になり、O/Oまで自分に会いに来てくれた彼と恋仲になる。
吾蜂 泰正
元財団職員。とあるオブジェクトの収容違反により職場内の友人たちを自ら手にかけ、財団への失望と共に必死の思いで退職した。生きる意味を失った吾蜂が最後に拠り所としたのは、異常現象によって日常を破壊され自分に財団職員となるきっかけをくれた幼馴染の存在だった。財団時代の僅かに残ったコネクションを使ってO/Oの存在に辿り着く。
佐竹 殻辛
タイショウ区画にて「スゲトラニ」というレストラン&バーを経営している、左腕の無い料理人。ゴミみたいな料理しか食べる事ができないO/Oとそれを気にすることのない住人達に囲まれながら料理という行為そのものを神聖視しているフシがある。
マヨネーズ
明らかに2m以上ある体躯に風呂敷などでツギハギされた服装、声を聞く限りは老齢の男と推測される。ボロ笠で顔の大部分は隠れており、「魔米津」と達筆で書かれた提灯をぶら下げO/Oの高低をぶらぶら歩く。表向きは薔薇共の伝達役や仕事の依頼などの受注役として活動している。
その信徒は「魔」に取り憑かれた。故郷も、仲間も、天使も、天国も、全てが偽りだと知ったからである。この時代に生きてはいけない亡霊元帥。
信のぶ
服装も雰囲気もいつもくたびれている男性。不慮の事態に弱く、常に何かしらの要件に追われている。O/Oでは珍しい常識人タイプ。
高田 翔瑠林
元妖怪であり、今は半人半妖のハーフ。星神の巫女候補。
サンビセイッゲン=Ⅲ世
人型の吸血生物。パッと見は人間だがよく見ると歯や目の色、筋肉のつき方などで差異が見受けられる。Ⅲ世などと言っているが吸血衝動を始めとした異常は後転的なものらしい。
商品管理番号:00002434-JP「夜冠ケトテル」
頭部がヤカンに置換された電子上の人型実体。本人曰く「バーチャルユーチューバー」という存在らしい。
ニッキシ
ElMA識別コード:Uni-3131よりの来訪者。高田とサンビセイッゲンⅢ世の道中をナビゲートするアブラゼミ。
Guide.(執筆)
蛾よ、汝なぜ蝶に憧れ蜘蛛を気取る。: 2023/04/01投稿。パープルバース初の記事。ただ本記事投稿時点ではパープルバースどころかアウターオーサカの概念すら本サイトに殆ど存在しなかったため、先ずは雰囲気を知ってほしいという意味を込めて世界観の説明は最低限に留めている。
Devil sleeping in the refrigerator.: 2023/08/13投稿。サイト内外でアウターオーサカの知名度が徐々に上がり始めたと思い、紫煙使いと紫煙体といったパープルバースの核となる設定をここで開示。敢えて重要度を格付けするならば最も高い位置付けの記事であろう。
異説球偽: 2023/09/10投稿。どちらかというと外伝的立ち位置なのでクリサリスのナンバリングからは外した。個人的に1番やりたい放題したためいつも以上に関係各所から怒られないかヒヤヒヤした。
この連作で登場するタイプ・パープル、通称紫煙使いはEianSakashibaの考案した独自設定であり公式ではない。よってパープルバース外の作品でこの設定を使用すると嫌な顔をされたり認識の齟齬が発生する可能性が大いにあることは留意して欲しい。というかここで詳しく書かれてることは殆どパープルバースの独自設定なので通常のアウターオーサカ作品を書く際には取り扱いに注意。
私がこの連作を書くにあたって気を付けていることは「紫煙使いが死ぬのならば救いのない死を」「最後まで生きたのならば相応しい報酬を」ということだ。全能感の中で死んでいくカラータイプと苦痛の中で散る紫煙使いという対比構造を際立たせたいのが大きな理由だが、何よりもアウターオーサカの「はぐれ者たちが前進する場所」という側面を持つということに着目したい。彼らのいう前進とは清廉潔白で全てが正しい歩みではない。時には、というより大部分が人道や倫理から外れた行いで自身の本懐を遂げようとするだろう。そんな彼らが死ぬということはそこからもう歩を進める事が出来なくなるということだ。体がバラバラに引き裂かれてもいい、体の内側からドロドロに溶かされてもいい、全身から棘と花弁、紫煙をまき散らして死んでもいい。歩みをやめた紫煙使いの死に方に残酷な見せしめの要素はそこまで求めない。ただ私は彼らに満足な死など与えない。バックラッシュによる過去の記憶、ここで終わってしまうという激しい後悔、それらの中で紫煙使いは苛烈としか表現できない死に方しか許されていないということである。
逆に私が書く物語の中で最後まで生き残った、即ち歩みを止めなかった紫煙使いにはそれ相応のエンディングを用意している。それは完全無欠のハッピーエンドとまでは行かないかもしれない。その道中で死ぬより辛い心境に陥るかもしれない。だが、死んでいないのならば彼らはまだ歩いている。紫煙使いというカラータイプは、「苛烈」にしか生きられないというのは、そういう事だからだ。そしてその逸れ者たちが例え邪の道であろうと「最後まで歩き切った」というのならば、私はそれを讃えたい。
もちろんこれはEianSakashibaの書くアウターオーサカ・パープルバースで意識していることであって、あなたがこの世界観に即した創作をする場合はその限りではない。このガイドにあることは決して強要しないということだ。
そして何より私が設定を拝借したアウターオーサカ、その根幹を作り出した先人たちが常日頃言っていた事。
「アウターオーサカとは、境界の物語である。」
此岸と彼岸、基底日本と理外大阪、善と悪、神と人、太陽と薔薇。何に境界を見出し、どのようなメタファーを乗せるのか。それを執筆の際には大事にしてほしいと思う。
文字数: 11883