ElMA STARLIGHTS
- Enûma Eliš -
タイプ・パープル
- 彼ら、苦痛から逃れることなく外れゆく者たち -
過去を見つめて棘を持ち
他の夢より色濃い花弁
脱殻せよ。汝に、最早鞘などいない。
元々存在するタイプ・パープルの設定とEianSakashibaがゴリゴリに魔改造したタイプ・パープルの設定が混ざらないように整理するためのページです。
アウターオーサカ・パープルバースのハブモックから引用・加筆したものです。
タイプ・パープル
世界オカルト連合が定めた異常人型実体の共通暗号で「エーテル投射能力者」の意味。他のカラータイプが多種多様な作品群で取り上げられているにも関わらず、タイプ・パープルだけがその詳細をほとんど明かされていない。パープルバース執筆以前で私が観測しているタイプ・パープル登場記事は
http://scp-jp.wikidot.com/goc-supplemental-threat-entities
http://scp-jp.wikidot.com/lte-8686-yellow-kewpie
http://scp-jp.wikidot.com/ute-1919-discofather
https://scp-wiki.wikidot.com/friendly-conversation
である。この状況を見て足跡がほぼない新雪と思ったのか放棄された居住空間と思ったのかは知らんがEianSakashibaのタイプ・パープル魔改造が始まった。
紫煙使い
アウターオーサカに生息するタイプ・パープルの俗称。O/Oは翻訳機能のバグによりちょいちょい意味不明な出力の訳語が出てくる(EianSakashiba独自のヘッカ)のでそれを「アウターオーサカ弁、O/O弁」と言う。(EianSakashiba独自のヘッカ)紫煙使いと紫煙体はO/O弁。
前述のようにタイプ・パープルが書かれたものが極端に少ない=SCP世界でタイプ・パープルの観測がほとんど存在していないという問題にどう理由をつけるかの答えが「タイプ・パープルは異端児や集団に馴染めない者たちが覚醒しやすいからそれらを「呼び声」で招集される(EianSakashiba独自のヘッカ)アウターオーサカに一極集中している」というヘッドカノンである。
普通の人型実体はEVEエネルギーの放出、Hm値の意図的なブレ、奇跡論の行使、エーテル共振などによる現実改変、現実歪曲を行うがその「しわ寄せ」、通称バックラッシュが改変者本人に直接向かうようになっていた。過去に世界オカルト連合がタイプ・グリーンを戦闘員として運用するプロジェクトを進めていた時、必ずといっていいほどグリーンは「自分は何でもできる」という全能感の中の狂気に狂わされ、結果としてプロジェクトは中止になった。
しかしタイプ・パープルは他の異常人型実体と違い、本人へのバックラッシュが実質存在しない。そのしわ寄せは「たった1つを除いて」全て自身の分身であるエーテル投射体が肩代わりする。
タイプ・パープルの発現方法は他の異常人型実体よりも比較的に知れ渡っている。
「自身の身を蝕むほどの心の傷、トラウマを受けた瞬間もしくはその直後に神格、またはそれに準ずる存在に邂逅、接触する」
である。これによりタイプ・パープルの微々たる「本人へのバックラッシュ」は全能感による狂気に呑まれるものではない。あの日あの瞬間に起こったトラウマ、タイプ・パープルとして生まれ変わった過去の鮮烈な追体験である。これゆえにメタ的な話、タイプ・パープルは戦闘中に悲しい過去の回想を挟むことが往々にして存在する。
彼らの能力が及ぶ範囲は他のどの異常人型実体実体よりも極狭である。現実改変や魔法、神格の畏怖などには遠く及ばない特定のルールにのっとった能力行使。しかしてその殆どが対象の殺傷に特化した能力である。
彼らはタイプ・パープルの発現と共にバックラッシュを肩代わりできるほどの強靭なエーテル投射体を与えられた。逆説的にタイプ・パープル本人の肉体もその強靭さに比肩できるように創り変えられている。他のどの異常人型実体よりも戦闘に特化した肉体を持っていると言って良い。このエーテル投射体の発現、成長に伴う本人の肉体の急速な再生成に体がついていかず肉体が崩壊するため、子供のタイプ・パープルは殆ど存在しない。
殺傷に特化した強靭な肉体と能力、現実改変の度に心の傷を暴かれ疼かせられる「しわ寄せ」、これらの特徴からタイプ・パープルは他の異常人型実体から異端の認識を受けている。通常現実改変や魔法、神格権能などは「自分にはできる、他の矮小な生物とは違う」といった全能感によって行われ、最終的に吞まれる。タイプ・パープルは違う。現実改変と呼ぶにはあまりにもお粗末な能力を「自分の原点は認めたくないがこれである、自分にはこれしかない」と振りかざして殺していく。そこにはタイプ・レッドのような再生能力もない。ただ心身に傷を増やしながら、痛みの中で死んでいく。
世界オカルト連合との交戦記録がたった1つしか存在しないタイプカラー。あまりにも基底世界で希少なその理由は、ある一説によるとこのようにある。アウターオーサカの土地神ゲニウス・ロキであるH.R.K.ヒ-ル-コ。彼のものによる「呼び声」が、仲間内からも異端と言われそれでも棘いばらを押しのけ前に進む彼らを重点的に引き寄せるから。その仮説を裏付けるかのように、アウターオーサカには「紫煙使い」などという名称ができるほどタイプ・パープルが数多く存在する。
ルビー、トパーズ、レモン、マラカイト(クジャク色)、サファイア、エボニー、そしてオーバーエボニー。その色相スケールのどれにも当てはまらない。彼らは異常人型実体の中でも「異端者」である。
設定を組み上げるにあたって意識したコンセプトは「既存の設定と衝突しないように書きつつジョジョを始めとした版権ものとの差別化」「キャラとして盛りやすく、悲壮感も出せつつ、応援しやすい設定」である。前者に関してはEianSakashibaがペルソナシリーズとニンジャスレイヤーシリーズとトラウマイスタ未履修のため大大大失敗に終わった。なんでトラウマがきっかけで発現するってところまで被るんですかね…?後者は真面目にバトル描写しようとするとチートで扱いづらい人型実体をデチューンしつつ、派手に暴れられるように肉体とバックラッシュ辺りにアッパー調整を施した感じ。
タイプ・グリーンを始めとした人型実体が「現実改変=自分の世界を拡大させて空間を覆いつくす、自分の殻を世界に押し付ける」のに対してEiansakashibaのタイプ・パープルは「エーテル投射体=自分の世界を武器にして戦う」という感じ。
別に喫煙者じゃなくても薔薇の匂いが嫌いでもなんら問題ありません。バンバン出してください。
紫煙体
Type Purple: エーテル投射能力者によって投射され実体を持つエーテルと紫煙の塊。エーテル投射体という呼称が通称であるが、こちらも上記の紫煙使いと同じく土地に根付いた翻訳機能のバグによって起こった「アウターオーサカ弁」である。
使い手であるタイプ・パープル本人と同等の肉体的強度と殺傷技練を保有しており、肉弾戦では無類の強さを誇るものがほどんど(成長が完全でないものなどの例外も当然存在する)であり、それとは別に彼らが行使する能力には複数の特徴が存在する。
1つ、エーテル投射体が受けるバックラッシュは紫煙と茨の形を伴う。彼らが能力を行使する際、初期段階や中期段階ではタイプ・パープル本人の肉体と共に体中から煙が発生する。この成分は非異常の紫煙、煙草の煙である。古今東西珍しさなどはランダムだが、必ずこの地球上のどこかで人間文明が生んだ煙草のものになっている。
この紫煙の匂いが取れないゆえか、タイプ・パープルは不意打ちや暗殺を行う者は皆無であり、往々にして正面衝突が散見される。
バックラッシュを肩代わりしすぎた末期状態になると、タイプ・パープルとエーテル投射体両方の肉体の内側から薔薇のそれと成分が一致する茨が食い破り出現する。これらも非異常ものであるが、強烈な痛みによってタイプ・パープルはエーテル投射体の制御が不可能になり、エーテル投射体は能力を乱発する暴走形態に移行する。このバックラッシュの蓄積はエーテル投射体を消失させ、その上での時間経過で緩やかに自然回復する。
2つ、エーテル投射体の消失は同じくタイプ・パープルのエーテル投射体による戦闘不能、もしくは本体であるタイプ・パープルの意思によってでしか行えない。このためエーテル投射体の暴走は想像以上に簡単に発生する。
例えば連合がエーテル投射体を顕現させたまま先にタイプ・パープルを終了した場合、残されたエーテル投射体は気ままに能力を行使するだろう。エーテル投射体を傷付けるには同じカテゴリであるタイプ・パープル、もしくはエーテル投射体でしか不可能であり、連合内に該当する班員がいなければ手出しすら出来ない。あとは末期による茨の出現、暴走を指を咥えて見ているしかない。これこそが他の異常人型実体よりも大きく劣るタイプ・カラーでありながら、それらと同等の脅威として認識されている大きな理由である。
タイプ・パープルを終了させるには彼らにエーテル投射体を出させずに速やかに終了することが鉄則である。
エーテル投射体の容姿は様々で、人型もいれば動植物や虫、無機物や形容しがたいものまで確認される。これはタイプ・パープル本人のメンタル状態とトラウマに左右されるという通説があるが、データ的検証は存在しておらず眉唾となっている。
なぜこちらからの攻撃は効かないのに向こうからの攻撃は一方的に効くのか、なぜ紫煙と茨を好むのか、何よりなぜこの形態で異常人型実体として開花するのか。その全てを正常性維持機関が解明するための彼らが所持しているデータは、あまりにも少ない。
なんか名前が曲名縛りになってるんですけど曲名じゃなくていいです。個人的に絵画の名前をこれから付けようかなーなんて思ってます。
個人的にメチャクチャヘッカモリモリにした部分です。全部EianSakashibaの独自設定じゃないのこれ。マジで使う時気を付けてくださいね。ホントに。
薔薇灯
タイプ・パープル、すなわち紫煙使いが投影するエーテル体、すなわち紫煙体の造形には法則性がない。一説にはその者の心の在り方だったり、トラウマの具現化だったり、好きなものだったり、まあ一説どころではない説があるのだが。
その中でも有力なのが「トラウマの具現化」である。紫煙使いが紫煙使いとして覚醒するには心的外傷、トラウマを負うイベントの最中もしくは直後に神的実体かそれに類するものとの接触が必要である。そのイベントの際、被害者になった紫煙使いにとって大切な人物そっくりの造形を紫煙体が形作る事がある。これは普段の造形とは異なり、死の間際や緊張の極限に紫煙使いが陥った際に限りその者の紫煙体が変化するようである。
自らのせいで傷つけてしまった、ともすればその人物自体がトラウマの象徴となりかねないが、その造形の紫煙体は恨言を吐くことはない。ただそっと、死の間際や緊張の極限にいる紫煙使いの背中を押す。それは血塗られたトラウマのフラッシュバックしか夢に見ない彼らの覚醒より前、原初(オリジン)となった記憶やその人物との楽しい記憶を紫煙使いのニューロンに発生させる作用がある。
この現象は紫煙使いの間で薔薇灯(ばらのともしび、そうびとう)と言われる。名称の発案者は不明。
まあバックラッシュが「戦闘中だろうがお構いなしに過去のトラウマほじくり返して脳裏によぎる」ならこんなのも自然に出せるかなーと思い考えたものです。イメージというか元ネタはテラフォーマーズで小町艦長がジョセフ戦でアキちゃんのことが脳裏によぎった時の、アレです。使う予定は今の所なく、設定だけになるかは分かりませんが使うならああいう使い方したいよね。
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