世界観
"神世継"は基底現実と同様の世界、つまり我々の世界の日本で秘密裏に起こったifの出来事として描かれるシリーズです。
天津神による日本の支配・加護の維持を試みる財団と勢力の転覆を試みる国津神、そして維持計画の要となる日本各地の神格防衛サイト群と職員、宗教、さらに親財団・中立フリーランス達の様相が丁寧に描かれます。そんな彼らは多くの場合バディとして登場します。同時進行的にさまざまな場所で行動を起こしますが、各々の目的は親孝行、生活資金の確保、国体護持、理念の追求、コンプレックス…………実に千差万別です。
2015年、夏。
数多の思惑が入り乱れ、絡まり、徐々に一つに収束していく世界を群像劇として描くのが、"神世継"の描く世界です。
設定
遥か昔、日本国土に湧いた国津神から、天界に住まう天津神へ日本国土の統治権が移譲されるという、日本の宗教体系の大きな転換点がありました。その時期は明確ではありませんが、一般に"出雲国譲り"などと呼称されています。これは力によって達成されました。
現在、統治者の座を退いた国津神たちは地方のごく一部にのみ勢力を誇っています。……言い換えるならば、火種は未だ燻っているということでもあります。日本は八百万の神がいるとはよく言ったもので、こんな近世にも日本各地で神格は息付いています。日本は未だ休戦中と言えるでしょう。
国津神に蜂起されたなら、日本はどうなるでしょうか。
天津神は天皇の祖とされる天照大神をはじめとする派閥であり、日本人の信仰心は、天皇を象徴とすることで天津神と、それに紐付く三種の神器、つまりSCP-1111-JPに捧げられています。国津神信仰による信仰の転覆・逆転が発生すれば、神器の効力が失われ、日本国全体が現実性低下を引き起こし魑魅魍魎の跋扈することになります。この事態を防ぐため、財団は国津神の再興を阻止する目的で、日本各地に神格研究・信仰監視サイトを建設しました。
日本の信仰は、宗教を牽制し、フリーランスと呼ばれる職種の人々を活用し、時には自らをも犠牲にし、今もなお維持されているのです。
ネタバレを含むため、既読話数までの折りたたみ開封を推奨します。
穴蔵フリーランス
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夢川初
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夢川初ゆめかわはつ、中学3年生。
父母は幼少期に交通事故により死亡。旅館を経営する祖父母に引き取られる。両親の顔はほぼ記憶にない。
祖父母には穴蔵フリーランス業をバイトと偽り、依頼のない時は旅館業務を手伝う。全ては学費負担をしてくれている祖父母への返済と高校卒業後の自立金のため。
自立を早くから意識し、人より大人びた思考と落ち着きを有する理論派。悪く言えば擦り切れており、損得勘定で動きがち。自由奔放な現田サキのブレーキ役として、冷静にサポートに回る。
色を抜いた白髪に、常に着用している赤いリボンカチューシャがトレードマーク。私服Tシャツのセンスは独特。霊気と神気を人並み以上に感じ取ることができるため、フリーランス所属以前は、小中ともに同じ学校の友人である現田さきと一緒に霊媒系のアルバイトで小遣い稼ぎをしていた。
《夢川初&現田さき》バディは作品外では主に『女子校生フリーランス組』と呼称している。
現田さき
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現田げんださき、中学3年生。
実の父母からネグレクトを受けていたところを、3歳の時、児相に保護される。防御本能から両親に関する記憶はほぼない。両親は存命だが現在関与なし。脱抑圧型愛着障害の影響が散見される。穴蔵フリーランス業は、学費と生活費獲得のため。
楽観的かつ好奇心旺盛であり、興味を持った物事にすぐ首を突っ込む。虫や爬虫類に対する忌避感もない。類い稀なる勘で、少なくない件数の依頼を達成に導いている。たまに目の奥が昏いのは、幼少期の傷のせいか。
明るめの黒髪を、低く左右で結ったおさげ髪の長さは不揃いで、いつも夢川初に直してもらっている。八重歯。どんぐりまなこ。明るめの色が好み。制服のスカートは、彼女自身の動きで捲れないように、夢川に長いものを買わされた。普段着はもっぱらショートパンツ。霊気と神気を人並み以上に感じ取ることができるため、フリーランス所属以前は、小中ともに同じ学校の友人である夢川初と一緒に霊媒系のアルバイトで小遣い稼ぎをしていた。
《夢川初&現田さき》バディは作品外では主に『女子校生フリーランス組』と呼称している。
斡旋業者
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春日双かすがそう、穴蔵フリーランス組合所属 斡旋業者。
夢川と現田の業務斡旋を担当する男。長い髪を一部編み込んだ髪型で、どこでもグラサンをかけている。関西弁の自我が強い。2人のことは買っている一方、いい知れぬ気味悪さも抱いている。
無所属フリーランス
※序二話読了後の開封を推奨。
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東国斎
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東国斎とうごくいつき、高校三年生。
家長制度の凝り固まった家に生まれる。GOCの分類によればタイプブルーに相当する能力保持者、らしい。もちろんGOCの前では匂わせず、ただ憑き物筋で通し、財団も隠蔽に協力している。過去起こした事故から、日頃から自身の能力を意識的に抑制している。
今の居住家屋は、高校進学に合わせて親戚から借りた空き家。
夢川や現田と同じ中高一貫校に通う無所属フリーランス。中立的な立場のフリーランスであり、2012年に熊野で拾った丸山結とともに、財団やGOC、その他要注意団体からの依頼を区別なくこなす。無所属フリーランスの中では上澄みの実力者。
言葉遣いは割と粗雑。長めの黒髪に黒縁メガネ。常に質素なタグを首から下げている。口調は粗雑だが、面倒見はいい。霊気、神気はほぼ感じ取ることはできず、知識で補完する手段をとったため、ある程度博学。
《東国斎&丸山結》バディは作品外では主に『無所属フリーランス組』と呼称している。
丸山結
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丸山結まるやまむすび、年齢性別行動原理、全てが不詳。
2012年、熊野那智周辺でフリーランス業務を行なっていた東国斎が通りかかり、取り憑く。そこそこ強いらしいが、高神格の地に行くと現実性に当てられた影響か大人しくなるらしい。(東国談)
上下白で袴を履いた和服姿。長い髪を後ろで結いまとめ、基本揶揄うような笑みを浮かべている。
東国斎が三年前に熊野で拾った怪異。そこそこ強いらしいが、高神格の地に行くと現実性にあてられて萎びる。
自身の実体と非実体を自由に切り替えられるが、非実体状態でも一定以上の霊感を持つタイプには何かいることはバレる。霊感に乏しい斎が非実体の丸山を見られるのは、斎にだけは常に姿を見せているから。
夢川と現田をフリーランス行に引き込んだ元凶。
《東国斎&丸山結》バディは作品外では主に『無所属フリーランス組』と呼称している。
御神里村
※本三話の読了後の開封を推奨。
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阿左千代
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安左千代あさちよ、高校2年生。
徳島県東祖谷地域、御神里みかみさと村に生まれる。平家直系の子孫と伝わる阿左家の娘だが、自身はその看板や古い風習に辟易しており、現状に不満を抱いている。
『とんべ様』と出会うことで、なし崩し的に家出にいたり、とんべ様の力で『家柄に絡む平家落人伝説を書き換える』ことを目標に、とんべ様の力の回復に勤しむが、追われる身になったことを自覚して二進も三進もいかない状況に置かれた。とんべ様の力を目の当たりにしていく中で、頼り、言うことを聞いていればなんとかなると言う考えが芽生え始めた。
姫カットのようなヘアスタイルで、長い髪をポニーテールにして結っている。垂れ目がちで、気弱そうな表情。
土瓶様
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土瓶様とんべ様、年齢不詳。
徳島県東祖谷地域、御神里みかみさと村にて、阿左千代に憑き、よその地域の信仰を喰らうことで自身の回復に努める。
齢10ほどの子供の見た目と、全長30センチメートル程の白蛇の見た目のにパターンを持つ。人型の時は白の着物にチェック柄の帯紐を腰の高さで軽く巻いた姿。首の周りに六角の光輪が浮いているため、人前では首元まで隠せる衣服が必要になる。舌はスプリットタン。蛇型でも人型でも日本語での意思疎通が可能なほか、他人の思考を読み取るサトリのような能力も見せる。
熊野の廃施設
※序三話の読了後の開封を推奨。
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鈴木橙
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鈴木橙すずきだい、詳細不詳。
熊野山中に存在する破壊された廃施設の地下二階で気を失っているところを、現田さきにより発見された。名前は、残された数少ない状況証拠から暫定的に呼称されたものである。
エピソード記憶欠落型の逆行性健忘を患っており、以前の記憶は不明。持っていたガラパゴスケータイのメール欄には、十年前に羽倉栄宛に送信されたものが一つだけログとして残っている。
廃サイト-81SZの元職員。神格の出現を目の当たりにし、サイト-81SZを封鎖し神格の記述を処分することで事態の鎮圧に成功した。不用意な信仰心はなくすべきと考えていたが、忘れられて後世に繋げられていないことを痛感し、サイト丸ごとの消却姿勢には懐疑的になった。重度のブラコン/シスコン。
++* 鈴木波
財団サイト-81SR-阿・吽
※序三話読了後の開封を推奨。
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羽倉栄
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羽倉栄はくらさかえ、サイト-81SR-阿の職員。
京都の神宮宮寺家の三男で、高辻祐とは旧来の友人。財団側との交渉の末、割と自由の効く財団 神話・民俗学部門の信仰消却課管理官に配属される。サイト-阿・吽合同で神格の保護、調査、研究を行う。現在の主要な業務は『サイト-81SR-阿・吽地下の封印神格の調査・収容』及び『信仰喰らいの調査』、東国斎が2012年と今回受けた依頼である『熊野広域で頻発する以上実態事例の究明』。
髪色は脱色して薄黄色。赤縁の度入り遮光グラスを頭に引っ掛けている。仕事時は大抵、くしゃくしゃの白衣を羽織っている。管理官の就任経緯や、普段の態度から反感を買うことが多いが、本人は気にしたそぶりを見せていない。少ない休日はもっぱら利根川の河口の穴場で釣りに勤しんでいる。
10年前のメールと何かしらの関係があるらしい。
《羽倉栄&高辻祐》バディは作品外では主に『サイト阿吽組』と呼称される。
高辻祐
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高辻祐たかつじたすく、サイト-81SR-吽の職員。
京都の神宮宮寺家の三男で、羽倉栄とは旧来の友人。先に財団入りした羽倉栄を追う形で財団 神話・民俗学部門の信仰消却課に配属される。
サイト-阿・吽合同で神格の保護、調査、研究を行う。現在の主要な業務は『サイト-81SR-阿・吽地下の封印神格の調査・収容』及び『富多楽豊会の動向調査』、東国斎が2012年と今回受けた依頼である『熊野広域で頻発する以上実態事例の究明』。
所属当初は気弱な真面目だったが、勤続年数の増加と、羽倉のバックアップ業務の影響で強気な真面目に成長した。
胃痛担当。身だしなみには気を遣っており、スーツの上から白衣が正装。
《羽倉栄&高辻祐》バディは作品外では主に『サイト阿吽組』と呼称される。
財団サイト-81BK
※本三話読了後の開封を推奨。
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佐伯
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佐伯さえき、サイト-81BK 三原『信仰喰らい』対策班 主任。
序三話にて派遣されてきた穴蔵フリーランスたちと共に『信仰喰らい』を引き起こす原因の対処にあたる。その作戦実行中、富多楽豊会の構成員からの奇襲により大腿部に負傷を負う。
羽倉栄に人員派遣を再三催促したのはこの男。
富多楽豊会
※本一話読了後の開封を推奨。
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ラーメン屋の店主
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夢川初と現田さきの調査において、調査対象地域の末裔として情報提供をした人物。神棚に富多楽豊会の文字があることから、会員であることがわかる。夢川初と現田さきを監視していたかもしれないし、神の実在を確認させる名目で、自らが神と崇める何かに2人を食わせようとしていたかもしれない。
日川の話の中で、神の占有の目論見を富多楽豊会に知られて適切に処理されたことが判明している。なお、該当地域は正常性維持機関の介入により侵入時に記憶処理されていることが伺える。
日川
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川にっかわ、富多楽豊会 本部重役。
紫の袴を履いた和服姿。見かけ上は威厳や狂信が見られない、ごく一般的な老人。
東国斎と、姿を隠した丸山結が道中の老婆(信徒)に案内された美術館で解説役を務めていたが、ひとたび本性を表せば、柔和な態度はそのまま余裕を演出し、矍鑠とした態度に様変わりした。
席を教祖として敬い、東国斎を後継に勧誘するが、はなから期待はしていなかったように思える。
丸山結の姿は見えないが、存在は認知しているらしい。
席
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[[span class="ruby"]席しきい[[/span]]、本名は不明。
富多楽豊会の教祖であり、およそ200年前に巫女として生きていた。熊野の補陀落渡海ふだらくとかいを拒み、現世に常世を作り上げようとして失敗し、現代まで存在している。
存在は自らの下に植っている橘の木に宿っていると考えられ、会員が設けた民俗的呪術技法を用いた境界の中にいる。現在は広島県庄原に居るが、元々は和歌山県熊野地域に居た。
日川との会話の中で、丸山結のことを正しく認識していることが伺える。
〇〇
※本n話読了後の開封を推奨。
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[[span class="ruby"]〇〇ふりがな[[/span]]、富多楽豊会 厳島支部・本部重役。
厳島と三原で、安佐千代の逃走幇助を図った人物。センター分けの短髪で、左右の耳にピアスを複数個つけており、色の濃い丸型サングラスを着用している。基本的にシャツの袖は肩まで捲られ、タンクトップのようにしており、しっかりと日焼けした小麦肌。強めの安芸弁で話す快活な女性。日川の言う、席が見える人物に当たる。
あ行
穴蔵フリーランス
関西、中部圏のフリーランスが多数在籍。夢川初と現田さきの女子中学生フリーランス組は、余剰次元都市の穴蔵ではなく、一般社会に居を構えながら斡旋業者を介して依頼を受注している。
フリーランスは色々な区分があるが、フリーランスの人間は自らをフリーランスと呼称しないことが殆どであり、夢川と現田も“煤払い”と自称している。
天津神
天津神あまつかみ
高天原に座す神々の総称。一般的に鳥類の見た目であったりと、空を飛べる存在であることが多い。
現在の日本の信仰神格はほとんどが天津神系であり、現在も徐々に、神社の国津神系神格が天津神系神格に置換されつつある。
天照大神
天照大神アマテラスオオミカミ
高天原の主祭神。高天原の最上位に属する神格存在。
日本神話は最高神と名乗りつつも、その最高神もさらに上の何かを祀るという行為を行う記述から、天地開闢てんちかいびゃくの時に発生した造化三神を祭る巫女という話もある。
出雲国譲りにより国津神から葦原中国の統治権を獲得したのち、天照大神の孫である瓊瓊杵尊ニニギノミコトが天孫降臨し、以降子孫である歴代天皇が葦原中国を治めるようになったとされる話が、天皇の祖を天照大神とする根拠である。
出雲国譲り
出雲国譲いずもくにゆずり
読んで字の如く。国譲り、統治実権の変遷イベントの名称である。このイベントをもって、葦原中国の実権は国津神から天津神へ移った。
葦原中国平定あしはらのなかつくにへいていともいう。
国譲り - 概要
1. 高天原の主宰神である天照大神は「葦原中国は私の子、正勝吾勝勝速日天忍穂耳命まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみが治めるべき国である」として天下りを命じるが、「葦原中国は大変騒がしく、手に負えない」として平定のための降臨を拒否。
2. 1を鑑みて、葦原中国を統べる大国主神オオクニヌシノカミの元へ交渉に行くよう他の神々を派遣するが、あるものは家来に、あるものは行方しれずとなる。
3. 建御雷神タケミカズチノカミ、天鳥船神アメノトリフネノカミを葦原中国に遣わす。
4. 大国主神オオクニヌシノカミへ国譲りを迫れば、大国主神オオクニヌシノカミは息子2人に聞きなさいと遅延交渉。八重事代主神やえことしろぬしは承諾しお隠れに、建御名方神タケミナカタノカミは建御雷神タケミカズチノカミと対決し、結果として諏訪まで敗走。“諏訪の地を出ない”という条件のもと、和解。
5. これにより大国主神オオクニヌシノカミ、統治権を移譲。
磐座
磐座いわくら
古神道において神を招いて祀りをした岩石。名の通り、神の座した岩。その岩石と周辺は聖域とされた。岩石そのものを神とみなす巨石信仰や石神とは別物。
大国主神
大国主神オオクニヌシノカミ
葦原中国を取りまとめる国津神系の最上位神格。出雲国譲りで天津神系に統治実権を開け渡し、表舞台を退く。
出雲国譲り神話に出てくる八重事代主神やえことしろぬしと建御名方神タケミナカタノカミは直系の息子である。
か行
神世継
神世継かみよつぎ
『国津神から天津神への信仰対象の変化』イベントの財団用語。かつては2世紀ごろの出雲国譲りが該当する。
国津神
日本神話に登場する神の分類。天津神と国津神に分けられ、これは神が発生した場所による。
天津神は高天原におわす神々、そこから天降った神々のこと。
国津神は葦原中国(地表)に現れた神々のこと。
国津神は多くが龍神、蛇神とされ、そのような見た目であるとされる。出雲系国津神(国津神の本流)は龍神である。
2世紀ごろ、出雲国譲りとして有名なイベントにより、元々葦原中国を治めていた神々。
さ行
サイト-81BK
サイト-81BK 神格研究サイト。
厳島神社の存在する宮島に位置するサイト。『信仰喰らい』対処の前線を張る。
サイト-81GB
サイト-81GB 神格研究サイト。
毛谷黒龍神社に位置するサイト。
サイト-81KR
サイト-81GB 神格研究サイト。
諏訪大社に位置するサイト。
サイト-81SR-阿吽
サイト-81SR-阿・吽あうん 合同神格研究サイト。
サイト-81SR-阿は鹿島神宮側、サイト-81SR-吽は香取神宮側に位置するサイト。
地下に封印されている神格実体の収容、監視、研究を行う。神格は鹿島・香取両神宮に存在する要石によって、関東ローム層の下に存在する空間に頭と尾を抑えられた形で存在し、これが身じろぎをすると神格性の震災を引き起こす。
81管区の正常性維持体制の最前線を担うサイト。
神格性震災
神格存在を原因として発生する震災。プレートや断層移動を原因とする震災と区別される。
信仰喰らい
他神格の有する信仰EVEを喰らうことで、他神格を侵害、消滅させる行為。
信仰消却
サイト-81SR-阿吽、サイト-81BKなどの一部神格研究サイトが保有する正常性維持のための最終防護措置。・サイト周辺の特定信仰エリアごと、人類の認知外に排出・特定の信仰を記憶処理等の手段が取られ、『事案発生の結果として、SCP-1111-JPの効力喪失する』ような事態が発生しないようにする。
神格の突発的な顕現に対処不能と判断された場合も実行される。
これらの事情から、サイトの人員は総じて少数精鋭。
た行
建御名方神
建御名方神タケミナカタノカミ
大国主神オオクニヌシノカミの息子。出雲国譲りで高天原から降臨した建御雷神タケミカズチノカミと対決して敗走。諏訪に入って降伏し、以降諏訪から出ないことを条件に和解。
元々諏訪では蛇神御石神ミシャグジが諏訪の神として信仰されていたが、入諏訪した龍神建御名方神タケミナカタノカミが諏訪明神として信仰されるようになり、御石神ミシャグジは吸収、同化される形で消滅。
諏訪は国津神系神格信仰が最大級の地域になった。
鹿島神宮の要石で建御名方神タケミナカタノカミが頭を抑えているとされる。
高天原
高天原たかまがはら / たかあまのはら
天津神系神格が座す地。読みとしては高天原たかあまのはらが正しいが、現代読みでは高天原たかまがはらが一般となっている。
『古事記』などでは、葦原中国は地上。根の国・黄泉は地下。高天原は天上にあるとされ、天照大神もここに座すとされる。
な行
は行
神籬
神籬ひもろぎ
祭祀を行う際に神霊が降りてくるための依代
ま行
無所属フリーランス
多方面から多岐にわたる依頼を受領し、遂行する。後ろ盾が存在しないため交渉力がものをいうが、実力主義であるために一度パイプが繋がれば穴蔵以上に稼ぎが出ることもある。現実改変者の自称傭兵や財団の協力者なども確認されている。
ロシア支部の要注意団体“左利き”はこれに該当。
神世継の東国斎はこれ。
や行
ら行
わ行
神世継かみよつぎのメインシーズンは
kihakuが執筆・進行します。しかし、メインシーズンでは描かれない幕間や、ifルートが存在しうる可能性は残されています。
本シリーズ内に登場する登場人物、要注意団体は作品内で明確な役割が与えられているほか、年代が明確に固定されているため、他のオープンなシリーズに比べると執筆難易度は高いかもしれません。
神世継シリーズにおいて現状考えられる/推奨される作品を以下に示します。
- ある地点を分岐点としたifストーリー
- メインシリーズ内登場フリーランスたちの神格調査や日常の小噺。
- 他カノンとのクロスオーバー
- 他作品のキャラクターとのクロスオーバー
- メインシリーズに登場する組織の未登場・既登場だが深掘りされていないキャラクターの話
- 他の魅力的なバディの話!!!
むろん、これ以外の作品も歓迎されますが、メインストーリーの都合上、強制的にifになる可能性があることはご了承ください。またこれは強制ではありませんが、登場人物を丁寧に描き、掘り下げることを推奨しています。日本の神々は人の信ずる物事や、秘めた内面を見通してくるものですから。
神世継シリーズの作品を制作する際に気を付けて欲しい特徴を以下に示します。
- 登場キャラクターの年齢
- 財団職員の国体護持にかける覚悟
- 人の繋がり
- 戦闘行為はヴェールが捲られない程度に留まる
- 登場組織やキャラクターの結末
- 現実に即した地域を扱う
- 日本神話のほぼ全ては諸説で構成されている
- あまり和の雰囲気を破壊するパラテックやSF感のある物品は登場しない
これは最重要項目です。神世継シリーズは現実に限りなく即したフィクションです。これは
kihakuが実際に経験、調査した民俗・習俗的な事柄を希釈・再構成して所々にフィクションを織り交ぜて構成されているためです。メインシリーズでは苗字や家、土地、習俗の一部に実際のものが使用されているため、そういったキャラクターを過度に露悪的に描くことはあまり推奨されません。
また、執筆にあたって実際の場所に取材などに行く場合には、決して迷惑のないようにしてください。とはいえ、必ず現実に即したものを書く必要はありません。依談のように本当にあるかもしれないものを書くのも良いですが、日本国内に架空の地域を設定して話を書くことも可能です。
もし何か質問や相談があればwikidotのPM、discord、twitter等でご気軽に
kihaku に連絡してください。気付き次第対応します。