ケートス・ファイルズ(仮)


識別番号: ATOR-351 フウセン(PuffAngler)


フウセンPuffAngler)は深海900m~1400mに生息する異鯨類の一種である。OCEANによる識別番号は「ATOR-351」。

分類

識別番号: ATOR-351
リスククラス: Euclid
スケール: SuezMax
確認個体数: 46

形態および生態

 フウセンは球体に近しい体型を有し、外皮は高い粘弾性を示す。異鯨類の多くは外敵から身体を守る為か皮膚の硬度が極めて高い特徴を有するが、本種は例外的に粘弾性に特化した外皮構造を有している。また、眼窩が縦列に二つ並んでおり、縦方向の視野が発達していると見られる。

 フウセンの体表には4箇所の開口部が存在し、これらの孔からはメタンを主成分とした可燃性のガスが排出されている。これはフウセン内部に存在する特殊な代謝機関によるものであり、摂取した有機物を体内に生息する嫌気性の微生物様ケートスが高速で分解する事によって発生する。この分解過程は地上に存在する嫌気性微生物のそれと比較して3000倍~4000倍程度高速で行われる。

 個体規模によるメタンガスの発生は小規模であるが、本種は10~30匹程度の群れを形成し遊泳する。そのため、一箇所にフウセンの群れが集中した場合、局所的に大量のメタンガスが発生し、海上へと浮かんでいく。状況によっては海面を航行する船舶の浮力の低下、あるいは火花との反応による爆発などの事象を引き起こし、結果的に当該船舶の沈没を引き起こす。1997年に発生したイギリス・ランズウェル沖ケルト海における玩具輸送船の沈没事故は本種によるものだと推察される。フウセンはこうして深海まで沈没してきた船舶内の乗組員や積荷の食料などの有機物を捕食し、体内の微生物様ケートスがその一部を分解しさらなる獲物を誘うといった捕食に伴う共生関係を成立させている。

 フウセンは特異な行動サイクルを有し、一度船舶を沈没させ必要な食料を摂取したのち、更に深い深度に潜水し9年ほど休眠状態に入り、活動状態に入った後は大量のガスを放出しながら回遊を続け、船舶が沈没すれば再びその中の有機物を捕食し、休眠状態に入る。

鎮圧プロシージャ

 フウセンの体表は顕著な粘弾性を示す。よって、OCEAN制式潜水艦に搭載されている対異鯨用刺突銛モジュール"Fedallah"は対フウセンに関しては非効果的である。よって、汎用異鯨対策プロシージャを適用せず、本項に示す特別鎮圧プロシージャを適用すること。

 フウセンを鎮圧する上で最も脅威なのはガスを噴射する特性ではなく、大質量を持つ生物が群れているという点である。鎮圧プロシージャ第一工程として、個体間距離の確保が挙げられる。フウセンは

異鯨生体工学の観点

 有機物を高速でメタンガスに変換する微生物様ケートスを含むガス生成機構を転用し、可燃性ガスの供給源として利用可能である。現在違法潜行者(通称"ハンター")による指向性のガス放射を利用した火炎放射器としての利用が確認されている。

語源

「ふわっと膨れたもの」を意味する「Puff」と、アンコウを意味する「Angler」から。フウセンは違法潜行者間における俗称に由来する。



ATOR-068 通俗名 "ケテル"

ATOR-068は[海域名]に生息する固着型のケートスである。

【形態】
恐らくベースはウミエラ類と目され、高さおよそ90mの頂上部分に発光球体を有する。この発光球体は外観から霊素結晶であるとの報告が多数挙がっているが確証は無い。ATOR-068自身がこの球体を守ろうとするような行動を見せる場合があり、この事から当該部位はこのケートスの本体または中枢であると推測される。
頂上以下の部位には複数の海中ゴミや海生生物の身体部位に類似したパーツが左右に無秩序に突き出しており、周囲に近付いた者を襲うための複数の蟹爪と、驚異的な伸縮性を備えた触手を有するイソギンチャク状器官に特に注意すべきである。

【行動】
周囲360m以内に近付いた他のケートスや潜水艦を襲う事が知られている。この際の襲撃手段として幹を大きくくねらせ、イソギンチャク状器官の触手を用いて獲物となる対象を捉えた後に蟹爪状器官で解体して取り込む。またより強大なケートスが接近した際には幹を丸めて頂上球体を蟹爪群で防御するような姿勢をとる。

【メモ】
一介のハンターが近づいて生還できる対象ではない。通俗名の由来でもある頂上の球体を求めて潜り、このケートスの餌食となったハンターは数多い。「Don't be a dick」の原則を忘れるな


— SPCによる対外簡易資料纏めから抜粋





JPOB-030 - ポリクイ

無名野良ハンター 2021/01/20 (水) 20:11:26


ここにポリクイの話



JPOB-173 - セイリュウ

readmasterメモ(ブレスト)
四つの報告書をそのまま並べる or 3つ並べつつ本命4への伏線を張る?
モササウルス×恐竜 - イミテーション
モササウルス・ホフマニ(マーストリヒトの怪物)
173JPの「青龍」性⇋モササウルス
元の173JPは最大サイズ75m→破壊により小型化

SCP-173-JPは自律動作をし、主に身体中の'おもちゃ'がひしめき合う「がちゃがちゃ」「ガラガラ」と報告される音、加えて時折[編集済]を発しながら歩行します。
↑どんだけ自己解釈ブチこんでも良い……ってコト!?


未確認異鯨類(仮称:"ケルト海の怪物")調査のための認可計画
文責 プローテウス研究所


問題

近年、大西洋ケルト海周辺海域における入水自殺の件数が年々増加しています。

ケルト海周辺海域における入水自殺は主に当該海域を運行する小型船舶において確認され、そのどれもが遺書などを残す事のない突発的なものであったと考えられています。当初本件は「ケルト海周辺海域における小型船舶の行方不明事件」として現地の警察組織に捜査されていた案件ですが、イギリス北西部の海岸で回収された無人の船舶にて記録されていた音声データをきっかけに異鯨類の関与が疑われるようになり、モンテゴベイ秘密協定に基づき、その管轄がOCEANに移譲されました。

2年前に実施されたOCEAN・プローテウス間における合同調査において、当該海域に対して、ピークォド制式深海探査艇による深海探査を試みました。その結果として複数の異鯨類が確認されましたが、それらはOCEANデータベースに記録されているものや低脅威のものが大半を占めていました。しかし特筆すべき点として、浮上時に行ったソナー照射にて大型の魚影が確認された事が挙げられます。そのサイズはMalccamax級と推定され、その形態は遥か昔に絶滅したモササウルス類のものに酷似していました。OCEANは当該ケートスに暫定識別番号████を付与し、近日中の調査を予定しています。そして当研究所も本調査への同行を依頼されており、本報告書の認可が降り次第第二回合同調査の日程を検討する予定です────────

(すごくかっこいい仕切り線)

(ンな面白そうな話をOCEAN連中に奪われてたまるかってんだ)

 深海1300m。潜水服を纏った女は深海で身を翻すと、海底を這う蟹型の小型ケートスの群れに対して対異鯨銛Anti-Cetus-Harpoonを構え、そのまま発射する。ハンターたちの間で深海ダツとして恐れられる"シーカー"の外皮を利用した銛は、蟹型ケートスの硬い外皮を貫き、絶命させる。それを確認した群れの他個体は、速やかに水底を這って深海の闇の中に消えていく。

(撤退する知能があるか。中々侮れない)

 銛を引き抜き、ケートスの残骸を手に取る。残骸を汎用深海探査艇「ノーチラス」のマニュピレーターに向けてそれを放り投げた女は、そのまま銛についた汚れを払い、発射機構ランチャーに再装填する。軽く周囲の確認を終えると、女はそのまま小型ムーンプールを通り、ノーチラス船内に帰還した。

「……っは。ただいまマサト」
「おかえりチヒロ。あんな小物、わざわざ狩ってもらってごめんね」
「結構需要あるんだろ?結局一匹しか狩れなかったこっちの方が申し訳ないわ」

 チヒロ、と呼ばれた女は異鯨皮製の潜水服を着たまま副操縦席に着き、マサトと呼ばれた小柄な男と会話を続ける。

「ENOB-098……俗称でいうと"ゲカイガニ"の形成する刃状組織は加工要らずだからね、ちょっとこっち(SPC/後でルビふる)でも確保しておきたかっただけ。一匹で十分だよ」
「何だ、申し訳ない気持ちになって損した」
「はは、ごめんごめん。というか、そんなに沢山狩られたら、『怪物』を狩る前にストレージが一杯になっちゃうよ」

 怪物。この海域には怪物がいる。ケルト海で頻発する入水自殺事件。ケートスが関わっているとされたその事件はつい最近までOCEANの管轄だったが、プローテウスを経由して、つい最近、彼女らの耳にも届くようになった。

「『怪物』か。ビジュアルも分からねえ奴を相手にするのは久々だな」
「緊張してる?」
「まさか、何年ハンターやってると思ってンだ。そっちこそ船内で怖くて失禁するんじゃねぇぞ」
「しないよ!?……チヒロって僕の事小学生の子供か何かだと思ってる節あるよね」

マサトは小柄な体に不釣り合いな少し大きい眼鏡を恥ずかしそうに弄りながら、シフトレバーを倒し、管制装置を停泊モードから巡行モードに移行する。前方がフラッシュめいてにわかに明るくなり、スクリューが唸る。オウムガイの形状を模したその潜水艇は、およそ27km/hの速度で潜航を再開した。

「目撃証言があった海域はここか?」
「う~ん、もうちょっと深部かな。まだDGE量1が低すぎる」

 マサトはノーチラスの管制装置をガチャガチャと操作する。ポウ、という囁かな音と共にソナーが照射される。ナビ‪‪‪︎︎・インターフェースには緑色のグリッドが表示される。海底の様子を示す予測映像だ。

「……チヒロ、前方約500m、地形が変化してる。巨大な縦穴みたいだ。推定到達深度は……超深海帯Abyssal Zone!」
「いいね、盛り上がってきたじゃねえか」

二人の乗組員は合図を司令部に送ると、海底への下降を開始する。照明が深みに至る岸壁を暗く照らす。飽和した霊素が小さな結晶となってマリンスノウの如く沈殿していく。名前の与えられていないであろう小さな異形のケートスたちが、まるで、地獄への道案内をするかのように、二人を海底へと誘う。深く、深く、より深く。正気すらも暗闇に溶けてしまいそうな、狂乱深域へ。

 ふと。

「……!危ないッ!」

 強烈な逆噴射によって、ノーチラスは動きを止めた。その前方を、巨大な影が通り過ぎていく。ぬめりを帯びた体表に、ぬらぬらとした微細な鱗が潜水艇の光を浴びて奇妙に光っている。膨らんだ体躯は張り詰めており、真っ白で虚ろな縦列した二つ目が、こちらを睨んでいる気がした。

「激突する所だったな。そんでコイツは……えっとォ……」
「フウセンだね」
「ああそうだった。しかしデカいな。デカすぎてパッと見じゃ気づかなかった」
マサトは手に持ったファイルをパラパラ捲る。
「入水自殺以前にもこの辺りの海域では船舶の沈没事故が時々起きてるっぽい。彼らの仕業かな?」

 ノーチラスはフウセンを見送ると、海雪(マリンスノウ)と共にゆっくりと沈下する。真っ暗闇の深海の、さらに最奥へと。ゆっくりと沈んでいく。管制装置が警告を発する。赤。赤の警告が意味するのは、たった一つの意味。DGE量の大幅超過。現実に縛られた地上を超越した、完全に未知なる異郷─────

「やはり狂乱深域か!」

 

文字数: 6815

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