オチによっては主に脚注の設定が変わる可能性があるので注意すること
分類委員会による注記
Maksurクラスに分類されたオブジェクトは異常性を持つ部品に分解されており、それぞれ分離されていなければなりません。
特別収容プロトコル: SCP-4000-JPはその大きさのため、複数の冷凍保管ユニット内に解体された状態で収容されます。SCP-4000-JP共同収容プロジェクトに基づき、SCP-4000-JPの部位はGoI-016 ("世界オカルト連合")と分担して収容されます。それぞれの冷凍保管ユニットには10基のSRAⓘSRA: Scranton Reality Anchor1889年、故サイト-120主任研究員ロバート・スクラントン博士(Dr. Robert Scranton)によって発明された、設置すると局地的な範囲で現実性(ヒューム値)を一定の値に保つ装置の事を指す。スクラントン現実錨。・4台のRCWⓘRCW: Reality Condensation Warhead2020年、戦術神学部門兵器開発課アウロラ・ブロート博士(Dr. Aurora Brod)によって発明された、高い現実性を有した空間や物質に対し、着弾させることで一定範囲の現実性を一時的に吸収するものを指す。現実性凝縮弾頭。を内蔵したタレットが標準装置として配備され、必要な場合はさらに強力な装置が導入されます。SCP-4000-JPは現在以下のような形で分担されています。
説明: SCP-4000-JPは
補遺4000-JP.1 > 経緯: 2020年●月×日17時40分頃、ケニアのマサイ・マーラ国立保護区ⓘマサイ・マーラ国立保護区ケニアの南西部に位置する1,812平方キロメートルの国立公園を指す。肉食獣・草食獣共に種類や個体数が多く、毎年7月には150万頭以上のヌーが大移動することが有名だった。現在は閉鎖されている。内の一点方向に対し半径500km(推定)の人間が五体投地するという異常現象が発生しました。17時50分頃、財団は五体投地をしている地点を特定しました。その地点は2週間前の●月×日に「大量のウシ・カバ・ゾウを主とする大型生物が突然死亡した」とされていた場所であり、原因の調査に向かった調査隊の中に財団職員が1名異常事案であるかのため調査に向かっていることが判明しました。職員との連絡も取れなかったことから異常事案が発生している可能性があるとしヘリで現場の状況を確認するため調査に向かいました。
映像記録 2020/XX/XX - XXXXXX
機動部隊イプシロン-6 ("村のアホ")ⓘイプシロン-6 ("村のアホ")農村部や都市郊外のアノマリーの調査や収容、それらの事後処理などを専門としている。-初期調査班による記録
メンバー
- 機動部隊イプシロン-6 初期調査班ヘリ操作担当: アントニオ・ウェイン(E6-1)
- 機動部隊イプシロン-6 初期調査班調査担当: エイトン・マーシュ(E6-2)
- サイト司令部: サイラス・ブリュー
補足: サイラス・ブリューはサイト-PT19ⓘサイト-PT19特別軍事警備施設。過去にアフリカの地政学的な対立等の原因により封鎖されていたものの、現在はインフラの回収や近代化によりオブジェクトの収容・研究・輸送等様々なニーズに答えられるようになっている。-からの通信を行っている。
E6-1: こちらE6-1。ポイント上空に到着しました。
E6-2: E6-2。巨大な赤色の魔法陣のようなものと人影が見えます。顔は見えないが直立していて五体投地している様子はありません。
サイト司令部: 安全なところに着陸の後不審人物を拘束し帰還せよ。魔法陣には絶対に触れるな。
E6-2: あの大きさの魔法陣を放置しておくのは危険ではないでしょうか。
サイト司令部: どういった術式のものなのか判明していない以上手出しはするな。部外者が触れることで術が発動するものの可能性がある。現在解析中だ。
E6-1: 降下します。準備してください。
E6-2: 了解。
[ヘリが降下しE6-2が先に地面に立つ]
[その瞬間E6-2は膝を地面に付き武装を解除し始める]
E6-1: マーシュ?
サイト司令部: 何か問題が?
E6-1: マーシュ、E6-2がヘリを降りた途端武装を解除し……そのまま五体投地を始めました。地面に足を付けていることが異常現象のトリガーの可能性があります。
サイト司令部: 了解。E6-2の救助は可能か?
E6-1: マーシュ!戻れ!抵抗するな!……五体投地の姿勢を崩そうとすると抵抗されます。降りずに救助することは困難かと思われます。
サイト司令部: E6-2は破棄する。E6-1はそのままヘリを降りずに上空からの調査をしてくれ。
E6-1: 了解。
[ヘリは上昇し魔法陣全体を再度捉える]
E6-1: 魔法陣の端に人間の頭部がいくつか設置されているのが見えます。
サイト司令部: 解析班に情報を送った。他に何か特徴は無いか?
E6-1: 報告にあった大型生物の死体が……魔法陣が輝き始めました。退避の許可を願います。
サイト司令部: 距離を取りながら観察を続けろ。
[ヘリが高度を上げ移動しようとした瞬間爆発音とともに突風が吹き操縦が困難になる]
[映像が乱れ判別が不可能になる]
サイト司令部: E6-1応答せよ。繰り返す。E6-1応答せよ。
E6-1: クソッ。何とか持ちこたえました。再度距離を取り観察を続けます。
[砂埃で魔法陣の方を明確に確認できない]
E6-1: 巨大な影が見えます。何かの生き物のように思えます。
サイト司令部: EVEⓘEVE: Elan-Vital Energy全ての生命体から放出されるエネルギー。奇跡術を発動させる際に動力となりマナとも呼ばれている。生体発躍エネルギー、または第六生命エネルギー。反応は?
E6-1: 確認できません。砂ぼこりが晴れてきましたが、明らかに生物の形をしているように見えます。知る限りの既存の生物では少し言い表しにくい。四足歩行の怪物です。大きな爪・牙・角を持っていて、恐竜を彷彿とさせる硬い肌をしているように見えます。スクテロサウルスⓘスクテロサウルス(Scutellosaurus)中生代ジュラ紀前期、北アメリカ大陸に生息していた植物食恐竜。全身に小さな骨板が並んでおり、基本的に尻尾でバランスを取りながら後ろ足で二足歩行していた。-のような。四肢は太いですが。
サイト司令部: 大きさはどれぐらいだ?
E6-1: 全長200、いや250mはあるかと思われます。高さも100mは確実にあります。
サイト司令部: EVE反応が無かったことを考えれば死骸の可能性は無いか?
E6-1: 明らかに目線をこちらに動かしています。怪物の体が震え始めました。距離を取ります。
[ヘリが距離を取った数秒後、怪物の口から黒色のゲル状の物質が大量に流れだす]
[数分経っても流れ続け、その量は明らかに怪物の容量以上の物質を流し始めている]
[黒い物質は広がり続け、周囲一帯を覆い始める]
[記録終了]
追記: 記録内で怪物と呼称されてした生物を一時的にUEⓘUE: Unknown Entity主に巨大で未収容の異常存在に対して用いられるSCP財団及び世界オカルト連合共通で使用される識別コード。不詳実体。-4000、黒い物質をUE-4000-Aと識別し、GoI-016 ("世界オカルト連合")ⓘ世界オカルト連合異常存在を破壊することを使命としている国際連合の下部組織。財団とは基本敵対的な関係にあるが、財団と同様に正常維持機関であるため必要があれば一時的に協定を結ぶ場合もある。GOC。Global Occult Coalition。-と一時的に協定を結びUE-4000対策本部を構築しました。
また、五体投地の現象に関してはUE-4000が出現した時点で発生しなくなっており、召喚の儀式のプロセスの1つで儀式が終了したことにより発生しなくなったと考えています。その後のインタビューで、五体投地した人は「強制された訳では無いが、今こうして生きているなら五体投地しなくてはならない。そして絶対にその姿勢を崩してはならない」という思考により行ったと主張しています。
補遺4000-JP.2 > 発生: UE-4000の出現により国際的な注目は避けられず、ヴェールプトロコルの破棄を監督評議会投票および世界オカルト連合の合意の下LK-クラス: "捲くられたヴェール"シナリオⓘLK-クラス: "捲くられたヴェール"シナリオやむを得ない事情により正常維持機関・異常存在・要注意団体等の存在を公的に認め世間一般に明るみに出すシナリオの発生を宣言しました。それにより公的な収容プロトコルが可能になり、建設部隊び-6 ("現場主義")ⓘ建設部隊び-6 ("現場主義")財団工学技術事業部門に所属する、建築・土木といった建設業務を主とする部隊の一つ。普段は████建設という名でフロント企業として活動している。主導の下、保護区全域に対し囲うように厚さ5m、高さ20mのコンクリート壁を設置し一時的にUE-4000-Aの拡散をせき止めました。それと同時にUE-4000-Aのサンプルを多数回収することに成功し研究が行われました。
UE-4000-Aに関する報告
UE-4000-Aはスライムのように粘性があり、一塊のUE-4000-Aを二つに分離させ少し離れた場所にそれぞれ設置すると引き合うように互いの位置する方へと移動し始めます。1kgのUE-4000-Aを均等に分けると両方同じ速度で引きあいます。では200gと800gに分けると、800gの方はゆっくりと動き200gの方は先ほどよりも早く動くという結果になります。UE-4000-Aの及んでいる範囲は急速に拡大しており、その勢いはこの粘性を考えれば少し難しい速度なのではないかと考えています。先程の結果を鑑みるにUE-4000-Aは自身で動いているのではないかと考察しています。
先程の1kgのUE-4000-Aですが、周辺に別のUE-4000-Aが無いのにも関わらずある方向に向かって移動しています。その方向には事前に用意していたモルモットを一匹用意しています。モルモットを別の場所に移動させるとUE-4000-Aは方向転換し向かっていきます。そして、UE-4000-Aとモルモットが触れあうとUE-4000-Aは一部を鋭利な槍のような形に変形させモルモットを刺し殺しました。ここで両者のEVE反応を確認すると、
| UE-4000-A | モルモット | |
|---|---|---|
| 接触前のEVE | 0 | 15.6 |
| 殺害後のEVE | 15.6 | 0 |
このようにEVEが完全に移っています。生物を殺害しそのEVEを吸収する。そしてEVEを吸収したUE-4000-Aは形を変え、先程のモルモットの形を模倣します。仮にこれを鼠型UE-4000-A実体としましょう。鼠型UE-4000-A実体は元のモルモットに比べ非常に攻撃的になっており、全体的な身体能力の向上も見られます。無力化手段についてですが、UE-4000-Aは燃焼に弱く、また電流を流すことで一時的に動きを止めることができます。しかし刺す・殴る・穴をあけるなどの手段は有用ではないことに留意してください。
保護区には何百万頭もの動物がいて、その多くが犠牲になっています。その分UE-4000-AはEVEを吸収し凶暴性は増していくでしょう。早急な対応が必要だと提唱します。
映像記録 2020/XX/XX - XXXXXX
即席UE-4000-A拡散防止壁屋上に設置された監視カメラによる記録
カメラは保護区内を映している。この時点でのUE-4000-A拡散領域は保護区の23%である。国際的な動物保護機関やGoI-466 ("ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ")ⓘウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズオレゴン州クラカマス郡ボーリングを拠点とする野生動物保護機関。現在ボーリング協定の規約により、財団の監視の下異常性を有している動物の保護が認められている。WWS。Wilson's Wildlife Solutions。-の協力の下保護区内の動物を非拡散領域に移送している様子が見える。移送には安全次元移動装置ⓘ安全次元移動装置マーシャル・カーター&ダーク株式会社によってかつて販売されていた、外界から影響を受けることのない個人用の次元への移動を可能とする装置。現在はすべて財団によって押収済み。を大幅に課長したものを複数台使用し、移送元と移送先に設置することで短時間で長距離を移動可能にしている。
画面奥から大量の鳥型UE-4000-A実体が飛来する。地上に待機していた機動部隊ベータ-4 ("キャスタウェイズ")ⓘ機動部隊ベータ-4 ("キャスタウェイズ")ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズの支援及び監視を目的として結成されている。-および壁上に設置されている複数台のタレットによって掃射され、いくつかが命中するも効いている様子はない。
鳥型UE-4000-A実体が一か所に集まり大きな塊になる。瞬時に10体の象型UE-4000-A実体に変形し落下、6名の機動部隊・2台の移動装置・17名の非戦闘員などを押しつぶす。
1体の象型UE-4000-A実体が6名の人型UE-4000-A実体に変形する。死亡した機動部隊の銃器を所持し周辺の非戦闘員に対して発砲し始める。3体の象型UE-4000-Aが34体の豹型UE-4000-A実体に変形、移動装置内に侵入し非拡散領域外に脱走しはじめる。6体の象型実体が1体の巨大な犀型UE-4000-A実体に変形し壁に繰り返し突進する。
周辺の移動装置を停止し、壁に搭載されている電流装置を作動する。犀型UE-4000-A実体に電流が流れ動きを止める。機動部隊がテーザー銃を人型UE-4000-A実体に発射し動きを止め、武器を回収し火炎放射器で無力化する。
犀型UE-4000-A実体に対しても火炎放射器を向けるが巨大な鳥型UE-4000-A実体に変形し壁外へ逃走する。
[記録終了]
時間入れる
補遺4000-JP.3 > 拡散: UE-4000-Aの一部が壁外へ脱走したことを皮切りに多くのUE-4000-Aが鳥型UE-4000-A実体に変形し飛び立ったり、稼働中の移動装置や壁を破壊しての脱走が多く行われました。移動装置の行先はマシャトゥ動物保護区ⓘマシャトゥ動物保護区ボツワナの東部に位置する460平方キロメートルの国立公園を指す。特にゾウの個体数が多く私有地のものとしては世界最大級であった。現在は閉鎖されている。であり、移動装置によって脱走したUE-4000-Aに対しては移送先で待機していた機動部隊によって一部は無力化さ、鳥型UE-4000-A実体に変形して脱走したUE-4000-Aに関しては機動部隊ラムダ-4 ("野鳥観察")ⓘ機動部隊ラムダ-4 ("野鳥観察")空中の生物的アノマリー、その中でも特に異常性を保持した鳥類の発見・追跡・収容を専門としている。-及び世界オカルト連合の空挺部隊により無力化が進められました。
動物保護及び自然保全のため延期されていましたが、UE-4000-Aの脱走を顧みて世界オカルト連合が保護区全域に対するピチカートⓘピチカート世界オカルト連合の最終緊急事態対応手順。人類の生存を最優先とし、異常存在の隠蔽や人類の保護を一時的に無視して異常存在と交戦する手順を指す。の発令を通告し、保護区全域に対する焼夷弾爆撃、UE-4000に対する荷電粒子砲の斉射、その他通常・超常兵器による多数の無力化作戦が行われましたが、UE-4000の破壊耐性により意味をなさず、結果として多くのUE-4000-Aが外部へ流出する事態を引き起こしました。これによりピチカートの範囲は保護区域から全世界へと変更されました。
補遺4000-JP.4 > 問題: UE-4000の出現から763日が経過し、その間もUE-4000-Aは止まることなく流出され続け、アフリカ大陸の大部分をUE-4000-Aが埋め尽くし侵入が困難な領域となり、またUE-4000-Aは世界各国が目撃されるようになりました。その対策として、正常性維持機関を主体とした複数の要注意団体や国家との間にノースランシング協定がサイト-11ⓘサイト-11アメリカ合衆国ミシガン州ノースランシングに位置する、工業/製造能力を備えた大規模な地下収容・研究複合施設。財団職員や民間人も住む居住施設を兼ね備えた安全性の高い施設。-で締結し、協力体制が確立され世界規模での活動がヴェール崩壊以前に比べ円滑になりました。
しかしUE-4000-Aによる被害は減少しておらず、特に複数のサイトが襲撃されたことにより多数の異常性を有した生物がUE-4000-Aに取り込まれ、これまで物理的な手段による襲撃だったものが超常的なものに変化し無力化がさらに困難になり被害が拡大しました。ピチカート手順により世界規模でも夜間外出禁止命令がでているもののサイト襲撃に乗じた多数のオブジェクトの脱走やヴェール崩壊により活性化した敵対的な組織による被害なども重なり多くの損害が出ていることから、現在財団の機動部隊及び連合の排撃班・その他公認戦闘員の世界規模での配置をしていますが被害を完全に抑えきることはできず、戦闘員配置以前の被害も加えると世界人口が約120億8200万から約120億7800万へと減少するという結果なりました
音声記録 2020/XX/XX - XXXXXX
サイト-11第八会議室録音設備による記録
メンバー
- サイト-11機動部隊副管理官(UE-4000対策室代表): イーライ・ファズナー
- イェーガー・ボマー: ペルセウス・ロサレス
- 排撃班: ゾファー・フォーダム
- MC&D: トルポリー・モルター
- 壊れ: グラブ・ニコラス
ロサレス: それではノースランシング協定第173条による第523回UE-4000及びUE-4000-A無力化に関する会議を──
ファズナー: わざわざ長ったらしい文章を読み上げて会議を遅らせる必要はない。先の作戦、UE-4000の基底現実からの切り離しは失敗したと聞いたがその原因は?
ロサレス: GOCにより焼夷弾爆撃を行いUE-4000付近のUE-4000-Aの無力化、新しいUE-4000-Aが流出してくる前に所定のポイントに装置を設置。数秒後UE-4000-Aが流出。
フォーダム: 作戦通りだな。
ロサレス: 装置は適切に起動され切り離しに関しても問題なく実行されました。しかし実行直前になりUE-4000が消失。数10m離れた位置に再出現し一回目は失敗に終わりました。恐らくUE-4000-Aが取り込んだオブジェクトらの中に瞬間移動を可能とするものがあったのではないかと考察されています。
フォーダム: バックアップ分はどうした。数十回分は用意していたはずだろう。
ロサレス: UE-4000が転移したことからこの作戦を実行するたびUE-4000が転移するのではないかという嫌疑が上層部で発生し、自国に転移された場合の事を危惧した複数の国家から指示を受け作戦は一時休止となり、再開の見込みはなかったため失敗となりました。
ファズナー: これで278回目の失敗か。いや、協定で認可されていない団体による無断のUE-4000に対する襲撃も含めれば293回目だったか。
ロサレス: これまで爆撃・封印・呪殺等様々な方法で無力化に向けてアプローチしましたがそのどれもが無効か実行すらできていません。
ファズナー: クソみたいな協定のせいで「国からの圧力」なんてものが財団の活動に入り込んできやがって。
モルター: 一時的とはいえ、国家の下に位置する組織というものは大変ですね。
ニコラス: 世界の危機をマネーゲームのイベントとしか思っていない商人共はこの会議において発言権が無いものと思え。協定に無理矢理参加しているから席が用意されているだけだ。
フォーダム: マーシャル・カーター&ダーク株式会社の過激な反協定派閥に対する武器販売の疑いは晴れていないということを忘れているのか?
モルター: ところで先日奇跡論的指向性光学エネルギー砲台というものを入荷することができまして、お力になれればと思うのですがいかがでしょう?
ロサレス: 我々の保有する高エネルギー集中軌道レールガンとの違いは?
モルター: 割引の代わりに使用した装置のデータを送付してもらうという契約で複数の企業に購入していただいていますが、ノースランシング協定第31条により公開された財団の高エネルギー集中軌道レールガンと比較しても有用性はあるかと考えられます。
ファズナー: ふむ。確かに勝っている部分はあるがこれは何度も使用できるようなものではないな?3回撃てれば上々といったところか?
モルター: えぇ。定期メンテナンスサービスコースと複数台の同時購入を推奨しますがいかがでしょう?もちろん通常の値段より割引させていただきますよ。
ニコラス: 待て!データに信憑性はないし粗悪品を大量に購入させ金を稼ぐつもりだろう。こいつらは信用ならん!
フォーダム: そもそも似たようなものを過去に試してるならわざわざ購入する必要もないし、どこで作られたかもわからんものにまで手を出そうとは誰も思わんだろう。
ファズナー: しかし、できる手段はほとんどやりつくしてる。このまま何もしないよりも──
[突如サイト-11全体に警報が鳴り響く]
[ファズナーが席から立ち上がり会議室の扉を開け廊下を走る警備職員に話しかける]
ファズナー: 何かあったのか?
ギャラガー警備職員: ウサギです!
ファズナー: は?
ギャラガー警備職員: 喋るウサギがサイト内を飛び回ってます!
音声記録 2020/XX/XX - XXXXXX
サイト-11第十二尋問室録音設備による記録
尋問対象
- ケープノウサギ(Lepus capensis): ビル・ダール
尋問官
- サイト-11機動部隊副管理官(UE-4000対策室代表): イーライ・ファズナー
- 排撃班: ゾファー・フォーダム
檻から出せ!やっと入れたと思ったら財団の施設に来るなんてなんて不運なんだ!
意図的にこのサイトに入るつもりはなかったという主張か?
そうだ!しかもあの泥の実験場に通じてるなんて聞いてなかった!
泥?
UE-4000-Aの実験をしていた研究室にポータルが出現してこいつが出てきたらしい。
まずはお前の素性を教えろ。
名前はビル・ダール!放浪者の図書館の司書で、ある本の回収に来た!さあ全部話したぞ今すぐこの檻を外して私を解法しろ!
なんの本だ?UE-4000に関係あるものか?
UE-4000ってなんだ?
ケニアに突然現れて黒い粘性を持つ謎の物質を絶えず流し続けてるでかい怪物の事だ。
あぁあれのことか!やはり召喚されていたのか畜生!妙に安全な場所までの"道"が開かないと思ったんだ!
http://scp-jp.wikidot.com/another-goddamn-magic-system
何の本を回収しに来たんだ?
お前たちの言うUE-4000を召喚するための本だ!あれは禁書庫で保管しなければならないのに勝手に抜け出すから毎回回収しに行ってるんだ!
UE-4000について詳しいのか?
あぁ大抵のことは知ってる!だがこの檻を外すまでは絶対に何も言わないからな!
檻さえ外してくれれば話してくれるか?
なんでも話してやる!
[ファズナーが合図すると警備職員が檻の鍵を外す]
お前は少し優しすぎるな。
まず、あれの正体はなんだ?
ありとあらゆる魔法の源であり、全ての生きとし生けるものが持つ力の器だ!
EVEか。UE-4000-AがEVEを吸収するのはUE-4000に集めるためか?
そうだ!あと効率的に力を集めるためにも変形するのに力を使っている!
EVEが溜まり切ったらどうなる?
泥は力を集めるのを止めて器は自身の名を叫び使命を果たすために動き出すぞ!
名前は?使命とはなんだ?
名前はベヒモス!使命は世界を終焉に導くことだ!
……ベヒモス?旧約聖書に出てくるあの?
世界を終焉に導くことが使命ってどういうことだ?何故そんなことをする?
そもそもベヒモスとはそういうものだ!ヨブ記では全ての獣から慕われるとか自然が優しく包んでくれるとかごちゃごちゃと言っているがあれはただの世界を滅ぼすだけの存在だ!
あー、つまり俺たちが言いたいのはな。あいつを殺す方法とかUE-4000-Aを止める方法があるのかってことなんだがどうなんだ。
泥の方は知らん!止めれたタイムラインは一つも知らない!ただベヒモスは何百回と殺されているはずだぞ!
ど、どうやって!
ベヒモスを殺せるものと言えば!もちろんリヴァイアサンだ!リヴァイアサンが殺したんだ!
……ベヒモスとリヴァイアサンが争えば世界が終わるんじゃなかったか。
そうだ!だからベヒモスを殺す手段はリヴァイアサンに任せるしかない!その代わり世界が滅びる!
じゃあ実質手段がないって事じゃねえか!ふざけやがって!
……いや、殺すことはできるとわかっただけマシだと思おう。リヴァイアサンをどうにか利用して被害を抑えつつ殺す手段があるかもしれない。あとで考えるとして、そのリヴァイアサンはどうやって召喚するんだ?
なんで召喚するものだと思っているんだ!もういるだろう!
もういる?UE-4000に対抗できるような生物を見逃すわけが……
[沈黙の後、ファズナーがメモとペンを床に落とす]
ファズナー?
リヴァイアサン……もしかして169の事を言っているのか?
その番号で呼ばれてるか知らない!だが心当たりがあるならそれなんだろう!
まて、それは協定第31条で公開されて──
いない!財団の非公開情報だ!ふざけやがって!
[ファズナーが携帯を取り出し尋問室から退出する]
ことの重要さが分かったか!だったら早く俺を解放しろ!
黙ってろ!おいファズナー!
[フォーダムが尋問室から退出する]
追記: ケープノウサギ、ビル・ダールの証言により、UE-4000を無力化する方法自体は存在するものの、SCP-169を利用する必要があり、両者によって甚大な被害が発生することは明白でした。更に、UE-4000を無力化可能な段階はXK-クラス世界終焉シナリオが発生した段階であることから実質UE-4000を無力化するのは非常に困難であるとされました。
ビル・ダールに対する尋問が中断されたため、尋問官を変更し再開されました。
[前回の尋問と同一の内容であったため前略]
では、ベヒモスを召喚した人物、団体に心当たりは?
無くはない!この前このタイムラインから1人私と一緒に図書館に迷い込んできたやつがいるぞ!
名前と経緯を。
この前、ここの時間では1年半ほど前に抜け出した本を回収しにこのタイムラインまで来た!その本はとある終末論者の元に来ていて、今にも儀式の準備をしようとしているところだったので魔法で眠らせて本を回収した!
図書館への"道"は保護区の中にあったのでそこから戻ったのだが、その場を偶然関係のないやつに見られてしまいそいつもついてきた!
そいつが容疑者か。
そうだ!名前はエリアス・ジョブ!生物保護の専門家だと言っていた!そして私がついうっかりそいつに本の内容をちょっとした雑談のつもりで教えてしまったのだ!
[沈黙]
は?
待て、待てよ。じゃあお前のその"ついうっかり"と"ちょっとした雑談"が400万人の命を奪うきっかけになったって言うのか?
400万!?なぜそんなに多い!さっき被害範囲を聞いたがまだこの段階なら多くても200万人程度のはずだろう!泥がアフリカと南アメリカを覆ってようやく450万人ぐらいのはずだ!まだアフリカとその周りしか覆われてないのになんでそんなことになってる!
アトリビュートタグ
他タグ
文字数: 41863






