狂乱深域:ケートス/異鯨類に関する深海百科事典の記述

狂乱深域:ケートス/異鯨類に関する深海百科事典の記述

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ケートス(古希: κῆτος, kētos)または異鯨類とは、深海に生息する生物種の中でも霊素を規定量以上含むものの総称である。逆に、霊素をあまり含まない場合は深海魚と呼称され区別される。

概要

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    ケートスは深海に棲息する偉業の生物種である。既存の生物との類似点が見られる固体も多いが、その殆どが現行の進化論から大きく逸脱した歪な外見を有している。そのため、霊素濃度の測定などの措置を行うこと無く深海魚とケートスを目視で区別することが出来るだろう。もっとも、区別する必要があるかは疑わしいが。

    前述の通り、ケートスは既存生物に似た特徴を備えていることが多い、例えば、レイメイオトシゴと呼ばれる種はサラブレッドのウマに煮た外見を有しており、モヨウガエと呼ばれる種はアカエイに類似した生態及び器官を有している。これらに関する考察として、環境に適応し優れた種への収斂進化の結果という説や、該当種が霊素を摂取したことで異形の姿に変貌した説、あるいは該当種の死後に発生した霊素に付着した「残留思念」のような要素がこれらの異鯨類を生み出したという説が提唱されている。また一説として、ケートスは「人間の霊」が深海の異常性にさらされて、生前の思念が歪に再現された結果であるという見解も存在するが、これは科学的な証明が為されておらず珍説、あるいはオカルトの域を出ないと言う評価を受けている。

    多くのケートスに共通する特徴として、硬い外皮が上げられる。通常深海魚は高い水圧に適応できるように体内中の水分を増やしブヨブヨとした体を有するが、ケートスは多くの霊素を取り込み幽霊的形質1を得ているために水圧に親和する方向での進化が為されず、生存競争でより有利に立てるようにより堅牢な外皮を持つような進化が行われたと類推されている。また、これらケートスの外皮はケートスの死後も幽霊的形質及び強度は維持されるため、加工により工具や自衛用武器、潜水装備の着工などに用いることが可能である。外皮自体の強度は高いが、生物組織である以上加工の難易度はそれほど高くないのも利用価値に拍車をかけていると言えるだろう。

危険生物として

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    ケートスは深海魚と異なり、武力を用いた生存競争を生活サイクルに含む生物であることが多い。その為、潜水艇や潜水艦に対しても攻撃を加える可能性がある種がかなり存在する。最もたる例はシーカーだろう。本種は走光性の生物であり、潜水艇のライトに反応して猛スピードで硬化した口部で突き刺すという生体を有する。堅牢な旧式潜水艇であれば強い衝撃を受けるだけで済むかもしれないが、安価な異鯨皮潜水艇であれば間違いなく大穴が開き、そのまま海の藻屑になってしまうだろう。また、攻撃性は有さないものの、その特異な形質により人間にとって危険なケートスも少なくない。特にフウセンに顕著であり、この種の群れが排出する大量のメタンハイドレートにより多くの船が沈没したと推測されている。
    また、これらの危険とされる部位を加工して工具や武器として使用する2者も存在する

体長について

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    ケートスの多くは潜水艇と同等のサイズあるいはそれ以上程であるが、まれに大型船舶(豪華客船など)と同等あるいはそれ以上の体長を有するケートスも存在する。代表的な例としてカサノヨダカモヨウガエシクティスなどが挙げられる。これらは多くの場合凶暴性の有無にかかわらず存在自体が人類にとっての脅威であるが、ここまでの大きさまで肥大化したのはケートスの食性によるものであると考えられている。通常海洋哺乳類などは浮力のお陰である程度の大きさに進化することが出来ているのだが、恒温動物である以上体温を保つために体表面は抑えなければならない上、栄養を保つことが出来ないことから20m程度の大きさでとどまっている。しかし、常に粒状霊素などの海中に溶解する栄養分を摂取しつつ捕食も行うケートスは常に富栄養状態にあり、体の大きさをどんどんと大きくすることが出来ているのではないかと言われている。

ケートスに関連する項目

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    ピークォド傘下の研究グループにより集中的に研究されている分野。ケートスの生態は既存の生物の行動原理と一致しないことが多く、興味深い学問である。

    座礁などを契機にケートス外皮を入手した古代文明が、祭器などに転用した例が多かったことからカテゴライズされた概念。

    深海こそが死後の世界であり、悪行を為した者は皆深海に堕ちるという奇妙奇怪な説。学会においては陰謀論の域を出ないとされているが、この説を信じる研究者は何故か多い。

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