フリーランスと君について(改稿案Ⅰ)
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改めて言っとくけど、「生き残って欲しい」ってのは私の本音だから。五体満足でこの界隈抜け出したいなら一緒に頑張って貰うしかないよ。もう片腕無くなっちゃったみたいだけど。


落ち着いてもらう時間も惜しいからとりあえずサクッと現状説明。まずは君の今の立場について。


君は現時刻を以て超常フリーランスとなった。今主流の定義は「どの指定団体にも属さず超常ビジネスに従事する個人の総称」だったかな。

警察官ってか機動隊やってたんなら一応耳に挟んだことはあるでしょ。フリーランス。実際に接触したことは未だに無かった感じか。


そんで一括りに“フリーランス”と囲っても、具体的に例を挙げ始めれば


余剰次元での大麻畑開設を目論み天下りした警察OB。
「本物の戦争がしたい」と格好つけて分隊単位で離職してきた陸自崩れ。
一匹の趣味人として生きることを選んだ正常性維持機関からの脱走者たち
帰還資金確保のため一時的に雇用された次元漂流者。
有村組に敗北した敵対組織の幹部。
無条件に爆発物を生み出すイカレた現実歪曲者
中国の人身売買市場で売れ残ったロヒンギャ。
研修目的で投入された蛇の手準構成員。
超常社会に多少の縁があっただけのハッカー崩れ
正体不明のロシア人発明家
刑期短縮をエサに超常の初期調査に駆り出された異国の政治犯
財団による収容を逃れて保護された超常性保持者。


と、まあ本当に色んなのがいてキリがなくてね。モチベも行動目的もスタンスも個人個人で全部バラバラだし、定義の割には金稼ぎ目的でやってない癖にフリーランスを自称してる奴もいるし、逆に金のためだけに色んなとこで動いてる奴もいる。もちろん君みたいに無理矢理やらされてる奴も。囚人服の縞模様になぞらえて「ストライプ」って言われてるやつね。


遅れたけどフリーランスのサカキです、新人の管理や訓練の担当者として活動中。今後の君の安全を保障する人で、君と同じストライプです。よろしく。



で、残念ながら、だ。一回話戻そう。先の裁判モドキでも下された通り。君ら警視庁第九機動隊付銃器対策部隊の一部メンバーは、先の鉄錆の果実教団襲撃作戦で恨みを買った挙句即日拉致されて、強制的にフリーランス化させられちゃったわけだ。古臭い半島流の必定契約印まで刻まれちゃってね。違反やらかすと心停止に追い込まれるから注意ね。

通称は資源化刑。鉄錆以外にも君らの大嫌いな有村組とかが乱用してる強制雇用手段だね。これを原因とした民間人の年間行方不明者数は平均して100人ってとこかな。運が悪すぎてご愁傷様としか言えない。ご愁傷様。

今の君は「いずれどこかで死んでもらう前提で死刑囚を有効活用するシステム」に組み込まれている。一緒に捕まった突入班9名も今んとこは同じ状態ね。


ごめんもう少し解りやすくまとめよう。「死ぬまで教団の鉄砲玉として再利用され続ける事実上の死刑」が決定してる。今の君。今後は財団や警察とも死ぬまで敵対することになる。当然ご家族にも二度と会えない。顔も記録されるだろうから基底現実でもロクに行動できなくなるし。君が積み重ねてきた警察内部でのキャリアも無に帰す。というか無に帰した。今の君は只の強制労働者。働いて死ぬか働かずにこの場で死ぬかの二択しか残されてない独りのフリーランス。



その上で一回聞くけど、これでもまだ生き残るつもりある?というか何をしてでも生きていたい?正直死んだ方がマシな毎日になる事確定なんだけど。




よし、今の時点でそう思えるなら大丈夫。最初に言った通り「君が生き残るために」私は立ち回るつもりだよ。生き残る手段が残されている限りはね。


あるよ生き残る手段。事実上の死刑と言っても首括るよりは遥かに抗う隙あるもん。文字通り死ぬほど大変な仕事してもらうことになるけどね。


こっちの契約印使った霊魂型契約は刑務ノルマを達成すれば無罪放免なシステムになってる。基本的には理論上クリアできないノルマってのは来ない。あくまで理論上の話だけどね。君の場合は『教団の敵』を計100人くらい殺したらクリア。要するに正常性維持機関の人間とかをひたすらブッ殺し続けたらいずれ解放される。解放されたら二度と契約は課せられない。一般社会にも帰化できないけどね。


まあ何だ。私ぶっちゃけた話アイツら嫌いだからさ。とりあえず生き残ってよ。


何となくの勘だけど、多分君はこの仕事向いてるよ。任務とはいえ人間1人射殺した上で顔色1つ変えずにここまで来て現実を受け入れてるわけだし、現にこれから自分の未来のために人間1人を拉致しようとしている。財団や連合の職員にも言えることだけど、そういうタフネスとネジの外れ方はいずれフリーランスの生死を分かつものでね。

君にもいつか解る時が来るよ。死ぬ瞬間か生き残った瞬間にでも。必ず。






じゃ、サカキです。改めてよろしく。



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